AIX パフォーマンス vmstat | R2D2

AIX パフォーマンス vmstat

◆vmstat

vmstatコマンドを一定間隔で実行することによって、システムの活動状況の統計を収集

1行目に出力される情報は、システムが起動してから現在までの通算の平均統計情報

vmstat 1 (1秒間隔で実行)
kthr memory page faults cpu
___ _________ ____________________ _________ ______________
r b avm fre re pi po fr sr cy in sy cs us sy id wa

<kthrフィールド>
スレッドのキューイング状況
オペレーティングシステムのスケジューラーの待ち行列に平均いくつのスレッドが待ち行列になっているかを表示

・r
rにはvmstatコマンド実行時に指定したインターバル間にrun キューに存在したカーネルスレッド数(1秒あたりの平均)を表示

・b
bにはvmstatコマンド実行時に指定したインターバル間にwaitキューに存在したカーネルスレッド数(1秒あたりの平均)を表示

waitキューに存在するスレッドは、ディスクのI/Oもしくは、その他のリソースに対する処理の待機状態
スレッドが保持しているメモリーページのページインを待機している状態のスレッドもwaitキューに存在する

<faultsフィールド>
ページフォールトおよび、コンテキストスイッチを分類して表示するフィールド

・in
in にはコマンド実行時に指定したインターバル間に発生したデバイス割り込み数(1秒間の平均)

・sy
syにはコマンド実行時に指定したインターバル間に発行されたシステムコールの数(1秒間の平均)を表示

・cs
csにはコマンド実行時に指定したインターバル間に実行されたコンテキストスイッチの回数(1秒間の平均)を表示


<CPUフィールド>

cpuフィールドにはvmstatコマンド実行時に指定したインターバルの間にCPUが消費された時間の割合が
パーセンテージで出力される
ただし、複数のプロセッサーが搭載されているSMPシステムでは、CPU欄の値は全CPUの平均使用率を表示

・us
usにはプロセスによって、CPUがユーザモードで消費された時間の割合%で表示
UNIXのプロセスはユーザモード、カーネルモードで稼動

カーネルの資源が必要ないような、演算処理、ループ処理、変数の処理などは、ユーザモードで稼動

・sy
syには、プロセスによって、CPUがカーネルモードで消費された時間の割合が%で出力される
CPUがカーネルプロセスおよびカーネルのリソースを使用するプロセスによって消費された時間が含まれる

プロセスがカーネルリソースを使用する場合
それらリソースを使用可能にするシステムコールが実行される
プロセスがカーネルモードにスイッチされる
ファイル操作の為の open, read, write などはsyに集計される

・id
CPUがアイドル状態(ローカルディスクへのI/Oまちをしている場合を除く)の時間の割合が%で表示される
システムは実行中のスレッドが存在しない(runキューにスレッドが存在しない)場合
waitプロセスを起動
SMPシステムでは1つのプロセッサー当たりに1つのwaitプロセスを割り当てる
waitプロセスの消費時間はアイドル時間に分類される

・wa
waにはCPUがディスクI/Oにより待機している時間の割合が%で表示される
非同期I/O機能が使用されない限り、I/O要求はその処理を完了するまで、I/Oを実行しているプロセスをブロック(スリープ)します。I/O処理が早く処理されれば
されるほど、より多くのCPU時間を使用することが可能になる