1日の東京外国為替市場は、アメリカ経済の先行きへの期待感などから円を売ってドルを買う動きが強まり、円相場は6年1か月ぶりに1ドル=110円台まで値下がりしたようです。

1日の東京外国為替市場は、朝方、1ドル109円台半ばで取り引きされていましたが、その後、円を売ってドルを買う動きが強まりました。そして、午前11時すぎに円相場は2008年8月下旬以来、6年1か月ぶりの円安水準となる1ドル=110円台まで値下がったようです。

市場関係者は「30日に発表されたユーロ圏の消費者物価指数が低い水準となったことから、ユーロを売ってドルを買う動きが強まり、この流れが円にも波及している。投資家の間にはアメリカ経済の先行きへの期待が根強く、ドル買いが進みやすい状況となっている」と話しているようです。

超円高でも経常黒字確保できていたのに、どうして日本は110円の円安でも超貿易赤字、超経常黒字を叩き出しているのでしょうか。アメリカにしてやられたような、ドルを刷りまくったマイナスを円に押し付けて逃げるような気がします。まあこのままドルが上がり続けたらいつかはアメリカ経済が悪くなるはずどこまでアメリカが耐えられるのかというドル高相場でしょうか。ぜんぜん日本主導ではないのに、円安誘導とはこれいかにとも思います。

内需企業が原材料高くなって値上げしても、海外からの輸入品はそれ以上高くなるから、結局内需企業が買われて会社存続かも知れません。しかし海外に仕事を奪われる円高は大量の失業者を産む、製造業の景況感は確実に良くなっているような気がします。円高の頃は雇用減少の一方だったのにブレーキがかかったような気がします。

円安になってからの方が就業者数は増加した、製造業の雇用減少にもブレーキがかかった。製造業が雇用減少どころか、いま何処も人手不足のようです。ちょっとでも資格とか技術もっていると、すぐ引き抜かれるという人もいます。

国内労働需要の観点では円安傾向は悪くないとも思います。輸入した物は消費されているから経常黒字になる。赤字の中で、発電用の燃料が問題視されているのは、家庭や電力などの生産に直接結び付かない分野が絡んでいるから、この部分が膨らむと経常黒字を削る事になると思います。

しかし、円だけではなく他の通貨の相場もドル高で推移しているから、アメリカ経済の先行きの期待感からドルが買われているのは間違いない。ユーロなど、いくつかの通貨に対しては円高なので、円売りでもなければ円の価値が下がったわけでもないようです。もうしばらくはこの状況が続くだろうかとも思います。