陸上自衛隊守山駐屯地(名古屋市守山区)で、民間企業の新入社員を対象にした研修が実施されている。駐屯地内で隊員と同じ生活をしてもらい、自衛隊への理解を深めてもらうのが本来の狙い。だが企業には、規律の厳しい陸自に体験入隊することで、学生気分が抜けない新人に礼儀やしつけを教えられると人気。年々参加が増えている。
 研修は主に2泊3日が多い。費用は一人一日1300円程度(食事代など)とお値打ち。参加者には着隊後、作業服を貸し出し、まずは敬礼や方向転換の基本動作を指導。部屋のベッドメークや掃除もする。早朝に突然たたき起こされて整列したり、重さ20キロ近い荷物を背負って10キロ以上、ひたすら行進したりする訓練もある。
 陸自第10師団司令部によると、東海北陸地方の各駐屯地での研修に参加した企業は、2009年度は73社で、07年度より5社増えた。守山駐屯地でも4社増の11社。年間の7~8割が3、4月に集中する。
 昨年に続き参加した日鉄物流名古屋(東海市)の人事担当服部宣明さん(37)は新入社員と一緒に研修。「企業では難しいしつけ教育が可能で、社会人としての自覚を持ってもらえる。きついけど良い思い出になるようです」と効果を話した。
 名三工業(千種区)の波多野旭さん(22)は「就職活動も厳しかったのでこれくらいできないと社会で通用しない。やり切った達成感があります」。指導教官の宮田勇一三等陸尉は「最近の若者はバーチャルな体験が多いが、24時間、寝るまで規律を課すことで、連帯感や協調性を学んでもらえると思う」と話していた。
 これが即徴兵制とか、軍隊・自衛隊がいいとは思いませんが、ふと思い出したのですが、私が就職した頃でしたが、新入社員研修で、東京の銀座で「こじき」をやらせる企業があったそうです。それはわざと恥ずかしい思いをさせて、頭をさげて人よりも低い目線で見なければならないことを訓練することが目的だったそうです。いろいろな研修があるようで、私の会社でも3月に入社した新卒者の研修が先週終わりましたが、懇切丁寧に教えていたようです。
 私のときなんか研修など無かったですね。先輩が1回見本を見せてくれてその通りやれというだけで、自分が見様見真似でやってみて間違っていたら容赦なく怒られたりする。仕事は教わるものではなく技術を盗むもので、怒られて覚えるものだといわれていましたが、今の若者だと怒ったらすぐにやめていく人も多いでしょうね、などということを、この前私の上司と話していました。