2週間後に第5回フロー・シンポジウムの開催がせまってきました。
企画者として、そもそもどうしてこの講師の方々にお願いしたのか、
自分の中の原点を考えてみました。
自分自身が、フローをテーマに活動を始めたのは、2009年からですが、
そのもっと前、小さい子供二人を育てながらの会社員時代(テクニカル
ライターをしていました)にその萌芽があります。
終電までの残業、休日出勤は当たり前の毎日。口から出てくるのは
会社や上司やお取引先への愚痴。これ以上自分の仕事が増えないように、
これ以上自分が責任を負わないようにと、保身が優先し、主体性も
相互支援も生まれにくい職場環境。メンタルや身体をの調子を崩して休む人、
やめていく人。
そんな中で自分を支えていたのは何か、とあらためて振り返ってみると、
「今までできなかったことができるようになる自分の成長」、「やり遂げたとき
の爽快感」、「プロジェクトが無事に完了したときの、関わった方々との喜び
の共有」でした。ただし、いつもいつもそんな体験ができるわけではありません。
いったいどうしたら仕事がやりがいや楽しみに満ちたものになるんだろう?
いつもそんな楽しさや喜びに満ちた仕事ができたら、仕事の不満やつらさも、
減っていくんだろうに。
そんなときに出会ったのが、チクセントミハイ博士の『フロー体験 喜びの現象学』
という本でした。自分が何気なく感じていたことが、こうやって研究されて本に
書かれているという喜びで、共感する文章が出てくるたびに赤線を引き、
何度も本を閉じて胸に抱きしめながら読みました。
自分の人生の責任が自分自身にあるとしたら、まずは自分がフローにみちた仕事、
フローにみちた人生を送りたい。そして、一人でも多くの人が、そんな充実した
人生を送ることができたらいいのに。
そんな純粋な思いが自分の活動の原点にあります。
それから7年近くたちました。
いろいろな勉強や経験や挑戦をしてきて、まだまだどこかに達したわけでも、
何かを得たわけでもない自分がいますが、チクセントミハイ博士が
「生きるに値する人生とはどういうものか?」
と問われているように、まずは自分自身が真摯にその問いに向き合い続けて
いたいと思っています。
今回の、第5回フロー・シンポジウムに登壇をお願いした3人の講師の方々は、
そういう人生の問いに、私なんかよりももっと長く、もっと深く向き合い続け、
そしてたくさんの実践を重ねてこられた方々です。学問的にも、ビジネスという
文脈の中での実践という意味でも、この方々からもっと学びたい!と思った方々。
そして、私にとって自分自身の人生の方向を決定づけたのが、天外伺郎さん。
自分が自分を生きにくくさせているという構造に気づき、自分に向き合い続ける
ということ。「存在のマネジメント」をリアルで体現されていること。
そういう言葉になりにくい「ふわふわっとした」部分でしっかりと、でも着実に、
私に学びと成長と挑戦の機会を与えてくれていると思っています。
そんな4名の方にお話いただきながら、同じように「人と組織の可能性をもっと
もっと高めたい、開きたい」と思って参加くださる方々と、テーマについて探求
していくその時間と場こそが、独善的ではありますが私にとっては生きる喜び
や楽しみを感じられる「フロー体験」なのだと思うのです。
宣伝というよりは、自分の想いの整理でした(^^)
そんな時間を一緒に経験してみようかな!と思われた方はぜひ。
3月17日(土)第5回フロー・シンポジウム Flow the World Vol.5
「時代の変化にあわせた新しい組織づくり」
http://bit.ly/w0QFFw