【野良ちゃん☆今日の一枚】





■歩けるようになったよ!特別製の猫用ウォーカーでリハビリをし、
                       障害を乗り越えた捨て猫のサンパー


白い毛皮に黒い斑点がチャームポイントの、

この猫の名はサンパーという。

サンパーは帰る場所もなく米カリフォルニア州ロサンゼルスの、

とある民家の裏庭に捨てられていた。

その茂みの中にはあとは死を待つばかりの3匹の子猫が放置されていた。

その日、この地域で捨てられていた計9匹の子猫たちが、

猫の保護団体、PACT(People and Cats Together)のスタッフに命を救われた。

サンパーはその中の一匹だった。

PACTは、猫の救助と避妊処置、

そして子猫の里親を探すことを使命にしている。

彼らは数年にわたり動物達を救い続けているが、

サンパーは珍しいケースだった。

サンパーは他の子猫たちについて行くことができず、

いつも遅れをとっていた。

サンパーは体に障害を持っており、

歩くどころか立つこともままらなない状態だったのだ。

彼の後脚は彼を支えることができるほど強くなかったため、

彼は床の上を這って進んだり、身体を引きずるなどしてなんとかやっていた。

他の子猫たちと一緒に遊びたくてたまらないのに、

彼の脚がそれを阻んでいたのだ。


(立つこともままらなないサンパーだが、
普通の子猫同様、ジャレジャレするのが大好きだった。)



PACTのスタッフがサンパーを動物病院に連れて行くと、

彼は珍しい神経性障害を患っていると診断された。

彼はその疾患と共に生まれ、治療法は無いという。

つまり中には治る猫もいるが、治らない猫もいるということだ。

その獣医はサンパーが歩けるようになるかどうかはわからないと言った。

もしあの日、サンパーと巡り合わなければ、

サンパーはもうこの世にはいなかったかもしれない。

動けなかった彼はエサを探しに行くこと、

または安全な場所に移動することすらできなかったのだ。

サンパーの面倒を見ているジェーンとアニタは、

サンパーが普通の子猫と同じように生きていけるように、

彼のリハビリの助けになる手段について共に頭を巡らせた。

障害を持つ猫の飼い主が見つかる見込みは健康な猫よりもずっとなさそうだった。

ジェーンはサンパーの脚の強化を補助する特別な歩行器を作ることを思いついた。

人間がリハビリに使う歩行器具の猫バージョンだ。

さっそくこれをサンパーに取り付けた。

必要だった小さな支えを受け取った彼は最初の一歩を踏み出したのだ。



ほんとうはみんなと同じように動き回りたかった。

好奇心に満ち溢れるサンパーは

日を追うごとに歩行器具の力を借りながら歩き続けた。

その速度はどんどん早くなり、彼の脚は強くなった。

ついには歩行器具をつけながら走ることが出来るようになったのです。

2週間のリハビリ治療を終えたサンパーは、

ついに自分の脚で立てるようになっていた。

今まで、これほどまでに"必ず歩くぞ!"と

いわんばかりの断固たる決意を感じさせる猫はいなかったという。



今や彼を妨げるものは何もない。

彼はとうとう歩行器なしで歩けるようになった。

サンパーは他の猫同様に仲間の子猫たちと遊ぶ。

仲間にタックルし、紐や羽などを追いかけ、くたびれる様子もない。



サンパーは人間の膝に飛び乗って、

彼と仲間達全員に注がれる愛情の一部を受け止めながらも、

誰かの"特別な猫"になることを心待ちにしている。

サンパーは立ち直りが早く、人々を励ましてくれる猫だ。

彼はひたすら他の猫たちと同じようになりたかった。

そして彼はそれを実現させた。

今サンパーは仲間と同じように走るが、その姿はちょっと誇らしげだ。

今じゃもう、彼もともと歩けなかったなんて、全然わからないくらいだ。

サンパーはスペシャル猫になったのです。

普通の猫になれたサンパーは今を里親を募集しているそうだ。

頑張り屋さんのサンパーのニュースは、

ネット上でいろんなメディアが取り上げていたので、

もしかしたらもう、運命のつながった里親と巡り合えたかも知れないね。