
予告
Wikiから引用
『エレファント・マン』(The Elephant Man)は、1980年制作のイギリス・アメリカ合作映画。
デヴィッド・リンチ監督、脚本。
メル・ブルックスがプロデューサーとして参加している。
19世紀のイギリスで「エレファント・マン」と呼ばれた青年ジョゼフ・メリックの半生を描いている。
最優秀作品賞、主演男優賞などアカデミー賞8部門にノミネートされた。
登場人物
ジョン・メリック ジョン・ハート
エレファント・マン。
イギリス出身21歳。
フレデリック・トリーヴス アンソニー・ホプキンス
外科医の若手。
エレファント・マンに興味を抱く。
カーゴム院長 ジョン・ギールグッド
ケンドール婦人 アン・バンクロフト
有名な舞台女優。
バイツ フレディ・ジョーンズ
エレファント・マンを見世物にして生活する。
バイツが連れている少年 デクスター・フレッチャー
バイツと共に生活している少年。
あらすじ
ロンドンで働く優秀な外科医、トリーヴスは、ある日見世物小屋のエレファント・マンという看板が目に留まった。
共興人バイツに金を渡し、見せてもらう。
この世で最も醜く、不幸な男。
エレファント・マン。
トリーヴスは彼の姿に震えたが、それと同時に只ならぬ興味を抱く━。
ネタバレと感想
奇形な人間の見世物小屋が認められている時代
外科医のトリーヴスは、共興師バイツにかけあい、お金を渡し、姿を見せてもらう
エレファント・マンの母親は、妊娠4ヶ月の時に象に襲われた
それは形となって産まれた
彼の名はエレファントマン
この世で最も醜い姿…。
トリーヴスは彼の姿に驚愕したが、同時に興味を持った。
彼を病院を訪問させる
部屋に入れ、話かけるトリーヴス
だが、話さない。
彼は知能も低いようだ。
エレファント・マンの名前はジョン・メリック
エレファント・マンを学会で発表トリーヴス
彼はバイツの家で虐待を受け、死にかけていた。
入院させることに。
ジョンはトリーヴスと話せるようになり、意思疎通していく。
バイツがエレファントマンを取り返しに来たが、追い返す。
院長との面接
彼の知能は低くなかった。
自ら話す事が出来たのだ。
聖書が好きだと話すジョン。
彼は入院許可を勝ち取った。
彼はお茶しにトリーヴス宅へ
トリーヴスから奥さんを紹介してもらう
夫人は全く動ずることなく、ジョンへ自己紹介から握手を求める。
感激して泣き出すジョン
「こんなに美しい女性に
優しくして貰ったのは初めてです。」
私もつられて泣いてしまった。
ジョンは流暢に話す。
ジョンは普通の素敵な男性
ジョンの話に耐え切れず、トリーヴスの奥さんが泣いてしまう。
交友を深めるジョンとトリーヴス
治療を聞くが、不可能だと答えるトリーヴス
ジョンは知的な男性
有名な女優さん、ケンドール婦人をジョンへ会わせるトリーヴス
ジョンは美しいものが好き
ダンボールの切れ端で窓から少しみえる、聖フィリップ寺院を創造力に任せ、全体模型を作り上げようとしてたり。
プレゼントに貰ったロミオとジュリエットを声に出して読むジョン。
2人で交互に聖書の一節を読み合う。
彼女はジョンの頬にキスを
あなたはエレファントマンなんかじゃない
あなたはロミオよ
噂を聞きつけ、毎日訪問者が訪れる。
老夫婦
人間は理解できないものを恐れる
と、話すジョン
背景がある人間の話す言葉は深く重い
彼はまた見世物になっているとトリーヴスに忠告する婦長。
ジョンは窓に映った自分の姿を見た。
何を思うのか。
暗く、余りにも無残な過去を思い出す
トリーヴスは自宅で考え事
私はバイツと同じかも知れないと妻に話すトリーヴス。
見世物小屋と病院でやっていることは同じなんじゃないか。
会議
ジョンを心よく思ってない意見が多数
なんとその場へウェールズ王女がやってきた
王女はジョンのベッド代を支払い続けると。
ヴィクトリア女王の手紙を代読
イギリス国民で最も不幸な1人に尽くしてくれた事への感謝が述べられた。
ジョンは部屋を与えられた事に感激する。
一方でジョンを見世物にして金を稼ぐ病院の警備員のような者もいた。
ジョンの部屋に人が群がる。
彼をはまた見世物に。
中にバイツが紛れていた。
翌朝散乱した部屋を訪れたトリーヴス。
ジョンは連れ去られた。
トリーヴスはジョンを探すも見つからない。
彼は再び見世物小屋で晒されていた。
堕ちていくジョン
檻に入れられていたジョンだが、周りの同じ見世物にされている人間達が彼を檻から出し、助け出した。
船に乗るジョン、次は汽車に。
彼は一体どこへ向かうのだろうか。
子供にからかわれ、追われるジョン。
捕まった。
帽子を取られ、逃げるジョン!
沢山の人の群れ
ジョンは追い詰められ、叫ぶ!
これでも人間なんだ!
やめてくれ!
再会するトリーヴスとジョン
再びあの部屋に戻った。
タキシードを着て何処かへ向かう2人。
ジョンのセリフが身に染みる
幸せだと。
演劇を観に来た!
隣にはフリーヴス夫人
楽しい音楽と共に踊る役者
涙を流し感激するジョン
劇の結末に息を飲むジョン
フィナーレを迎え、幕を閉じる
壇上にはあのケンドール婦人だ
ケンドール婦人は観衆に語り掛ける。
この劇を彼に捧げる。
彼の名はジョン・メリック
私の大切な友人
スタンディングオベーションで歓迎されるジョン!
ジョンは立ち上がり応える。
…
ジョンの部屋でトリーヴスと語らう2人。
また行こうと2人。
おやすみ僕の友人。
よく使われる最後のbgm
分かっていても鳥肌が立つ
この世で最も不幸で醜い男、エレファント・マン
これで全て終わったと独り言。
座って寝ないと頭の重みで死んでしまうジョンは、ベッドにある背もたれの枕をどけ、普通の人と同じように横たわった。
彼の夢だった。
枕元には母の写真。
夜空のシーン
浮かび上がる文字
決して…
決して死ぬことはない
川は流れ
風は吹く
雲は流れ 心臓は鼓動を打つ
全ては永遠に続く
end.
感想
かなり事実に近い形で完成した映画、エレファント・マン
白黒映画なので、好みは分かれる
アンソニー・ホプキンスと言えば、私からすると、羊たちの沈黙と、ハンニバルで演じたレクター博士のイメージが強かったので、若い頃はどうなんだろうという興味を持って観始めた。
若い頃のアンソニー・ホプキンス超カッコよかった!渋い!
これから数年後、あのような役柄を演じるようになるとは、当時彼自身も思ってなかっただろう。
私は徐々にジョンへ興味を抱き、彼が少しずつ心を開いていく様は、観ているこちらも温かく感じた。
この映画で一番よかったシーンは、やはりトリーヴス夫人と初めてやりとりする場面だ。
今までジョンに初めて会った人たちは、ジョンを見た際、言葉を失っていたり、驚愕したりという描写があり、そんな場面を何度も観たので、今回も夫人は恐らく動揺するのだろうと思っていた。
だが、予想に反し、夫人は彼を素直に受け入れ(当然夫が夫人へ話は通しているとしても)、あたり障りのない、至って普通の自己紹介シーンは、胸を熱くさせた。
彼の過ごしてきた人生を考えたら、胸が張り詰める思いだ。
ジョンが泣き崩れるシーンもそうだが、その後ジョンの心の優しさに触れた夫人が泣き出すシーンは、痛いほど気持ちが伝わってきて、今この文章を打ちつつ思い出すだけで目頭が熱くなる。
それほど私にとって指折りの名シーンだった。
やはりこれも『ノンフィクション』という実際にあった事という背景が、そうさせる大きな要因だ。
これこそノンフィクションの良さで、作られた話の背景には、感動を与えようというしたたかな脚本家の真理が見えてきて、たまにうんざりしてしまうこともある。
もちろんノンフィクションも事実に乗じて加筆している場面がほとんどだろうが、似たような苦しい場面や事実があったと想像出来る点は、ノンフィクションとフィクションの大きな違いだと思う。
この違いこそが、ノンフィクションの良さであると思う。
実際のジョン・メリック(ジョゼフ・メリック)の事を調べたが、やはり壮絶な人生を遂げていた。
調べる際は本人の写真が載っている事が多いので、注意が必要とここで告げておく。
単純で簡単な言葉だが、人に優しくしよう、人はやはり心が大事だと改めて思った。
10/8