ターミナル

Wikiより抜粋
『ターミナル』(The Terminal)は、2004年公開のアメリカ映画。
スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス出演。
上映時間は、予告編を含み129分。

予告編


登場人物
ビクター・ナボルスキー トム・ハンクス
ある約束を果たす為にアメリカ合衆国を訪れたが、祖国クラコウジアの内紛が出国審査中に起きた為『無国籍人』となる。
謎の缶詰を常に持っている。

アメリア・ウォーレン キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
ジョン・F・ケネディ国際空港へ良く降り立つCA。
男にだらしない彼女だが、ビクターとあるきっかけで距離を詰める。

フランク・ディクソン スタンリー・トゥッチ
完璧主義者の局長代理。
空港内でふらふらしている無国籍人をなんとかしたいが、うまくいかず四苦八苦する。

レイ・サーマン  バリー・シャバカ・ヘンリー
ディクソンの部下。
警備を主に担当している模様。

ジョー・マルロイ  シャイ・マクブライド
空港内では荷を運ぶ仕事?
密かにドロレスへ思いを寄せている。

グプタ・ ラハン クマール・パラーナ
疑り深い空港の掃除係。
重い過去を背負っている。

ドロレス・トーレス ゾーイ・サルダナ
出国手続きを担う女性。
マルロイ曰く『ジャジャ馬』



あらすじ



祖国クラコウジア(空想の国)が内戦状態となり、パスポートが無効になったビクターはターミナルに閉じ込められてしまった。

ターミナル内での生活を余儀なくされ、あの手この手でお金を稼ぎ、いつしか67番ゲートに住むようになった。

CAのアメリアに恋心を抱いたり、エアポート内の問題を解決したりと、なんだかんだ大忙しな彼であるが、彼の約束とは一体何なのか━。






感想※ネタバレ注意





私の幼少期…と言っても約10年前当時私が高校生だった頃に公開されたこの作品。

トム・ハンクスの演技が大好きなので、観た事があったのだが、10年も前の事を細かく覚えている訳でもなく、思い出す為観る事とした。

ビクターは無国籍となり、悩み祖国を嘆くのだが、ある約束を果たす為、エアポート内で入国可能になるまで『待つ』事にした。

カートを運べば25セントもらえる事を発見し、大量のカートを運びながら、食事にありつく(笑)

CAのアメリアと何度もすれ違ううちに仲良くなり、彼女がかなりの長い年月不倫している事を知る。

不倫相手に振り回され、ぼろぼろになった彼女に、ビクターは優しく慰めようとし、それに応えた彼女に食事へ誘われるが、エアポートから出る事が出来ない点や、彼女の仕事の都合上うまく事が運ばないまま時が流れる。

ビクターを煙たがっているディクソンに、カートを運ぶ仕事を奪われると、今度は店へ面接を受けに行ったり、ドロレスに気があるマルロイの仲を取り持つ為に、奮闘したりと作品全体を通して温かいコミカルな仕上がりになっていると言える。

そのため子供や大人でも楽しめる作品。



面接を全て断られた彼は、うなだれ67番ゲートへ戻る途中、持ち前の建設技術を活かし、恐らく暇つぶしに美しい壁を作る。

その壁を目にした工事の責任者がビクターにほれ込み彼を雇う事となった。



そんな日々を過ごす中、ターミナル内にある取調室で、1人のロシア人男性がナイフを振り回し、暴れだした。

ディクソンはロシア語を話せる所員を抱えていなかった為、急遽ビクターへ頼る事となった。

暴れている彼はどうやら父に薬を持って帰るつもりだったらしいが、一度薬を持ったままアメリカ合衆国に降り立つと、医師からの許可証など必要なものがない限り、薬は没収されるという決まりがあった。

泣き崩れ拘束されるロシア人へビクターは、父に薬を渡すのではなく、ヤギに使う薬だと嘘をつき、ロシア人を助けてあげる。

その活躍は、狭いターミナル内へ瞬く間に広がり、ビクターは一躍人気者となった。


ディクソンは益々ビクターの事を嫌っていく。



ビクターは3週間後ジョン・F・ケネディ国際空港へ戻ってくるアメリアと食事する為、スーツを揃えたり、鏡に向かって食事に誘う練習をする(笑)

彼女が帰ってきた!

お互い歴史が好きで、彼女はとくにナポレオンが大好きだと知った彼はスーツと片手にナポレオンの本3冊を持ち、彼女と再会する。

この再会も仲間に協力して貰い、ちょっとした演出があった。

楽しい食事を済ませた後、アメリアと13日後また会う約束を取り付ける。




別れ際

ビクター「戦いに勝ったナポレオンがジョセフィーヌに贈ったものは何だと思う?」

と問うと、アメリアはわからないと答えた。

ビクター「答えは13日後に。」

ロマンチックな言い回しに観ているこちらもわくわくどきどきしてしまうワンシーン。



だが、13日後アメリアはビクターと先に会うことが出来ず、ディクソンに呼び出される。

ディクソンはアメリアを唆し(そそのかし)、皮肉にもアメリアとビクターは、ビクターの住まい、67番ゲートで再会することになった。

ビクターが何者か分からないアメリアは怖がり、ビクターを問い詰める━。

突然ビクターはアメリアにナポレオンがジョセフィーヌに贈ったものは何か聞く。

アメリアは今はそれどころじゃないような表情を出しつつも、「わからない。」と答える。

ビクターは彼女を連れ、それを見せた。

沢山の石で象られた大きな壁で100個の噴水がついている。

真ん中には鏡?光が差し込み神秘的だ。




ここから感動のシーンへ。


彼はアメリアにいつも抱えている缶詰を見せる。

缶詰を取り出し、何が入ってるのか問われると、ビクターは「ジャズだ。」と言う。

缶詰を空けるとそこには古くなって折りたたまれている写真が1枚、それと大量のサインが入っていた。

まずは写真。

この写真は父の大好きなジャズの写真で、この写真を父は7日間ずっと見つめていたという。

写真に写る、57人のジャズ演奏者はみんなレジェンドで、父は手紙を1人1人に送り、サインをたくさん集めていた。

だが、あと1人というところで父は他界してしまった。

ビクターは父と約束する。

必ず最後の1枚を手に入れると━。

今無国籍でずっと待っている状態だが、それに関してビクターは「父でも同じことをしたと思う。」と自信をもって答えた。




ビクター「そうなんだよ、人は何かをまってる。」






アメリア「あなたは何をまってるの。」






ビクター「君をまってる。」







観てるこっちが恥ずかしくなる(笑)

こういうのは苦手!だけど、悪い気分はしない!




一晩経って、クロコウジアでの内紛が終わりを告げたとマルロイたちがやってくきた!


酒場でクロコウジアの平和に乾杯するビクターとクロコウジア人達!


そこにアメリアがやってきた。

特別入国許可証(ビザ)を手に。

特別ビザをビクターに渡すアメリア。

ビクターは喜んだのも束の間、アメリアはビクターを突き放す━。





「イカれた女には近づくなと言ったでしょう」と。





アメリアは元彼のもとに戻ってしまった。

だが彼にはやることがある。

どうやら出国にはディクソン所長のサインが必要となるようだ。

ディクソンはもちろん出国を許さない。

強気にニューヨークへ行くと言い放つビクターだが、ディクソンは、仲良くなった仲間の首を盾にビクターを脅す。

ビクターは出国を受け入れざるをえなかった。

だが仲間たちは諦めない。


グプタが滑走路内に飛び出し、飛行機を止め、「故郷へ帰る!」と大手を振った!

グプタは妻と娘を残し、23年前インドから脱出したのだ。

警官を指したという罪がきっかけだった。



ビクターの為にエアポートの人間が動き出す。



遂に出口へ。



ドアの前に大勢の警官が立ち塞がる。





仲良くなった警備のレイ・サーマンがビクターにこう言った。



レイ「ビクター落ち着け、あのドアの向こうはアメリカ合衆国だ。」

ビクターは悲しそうにドアへ背を向ける。

レイ「後ろを向け。」

レイ「外は雪だからこれを着たほうがいい。」

と着ていたジャケットをかけてあげる。


レイ「幸運を。」





大勢に見送られながら、遂にビクターはアメリカ合衆国の地へ降り立つ!

タクシーを呼び止めると偶然にもアメリアと再会し、互いに微笑む。

何も語らずともお互い納得し、清々しい表情をしている。

ニューヨークのラマダ・インに着いたビクター


ジャズ会場のラウンジでサックスの演奏が始まりそうだ。

ビクターはサインをねだるが、演奏が始まりそうなので、終わってからでもいいかい?と言われる。




もちろん答えはYes、待ちます。



ビクターの表情とサックスの演奏が身に染みる。

サインを貰った。


帰途につくビクター


缶詰にサインをしまい、エアポートへ━。




トム・ハンクスは本当に演技が上手く、引き込まれた!

決して二枚目ではないが、真剣な役柄から、本作品のようにコミカルな役まで幅広く演技出来る彼は今後も追いかけていきたい存在!

話自体は王道で、目の肥えた人には物足りないかもしれない。

終わった後のしみじみいい話だったと言えるような物語である。


そしてなんといっても、キャサリン・ゼタ=ジョーンズがまじで美しい!

2人の別れもちゃんとした理由に基づいて別れているので、納得出来る。

アメリアはあのあとどういった人生を送ったのだろう。

クスっと笑えて心温まるお話。



10/7.5!