活性水素水は体内のイオンバランスを整えてくれますが、天然のミネラルが豊富な食生活を心がけることも大切です。
食品中のミネラルは、体内に入るとすべてイオンの形で血液に溶け込み、体の必要な場所へ送られてイオンの形で働きます。したがって、ミネラルの不足は、そのままイオンの不足を意味し、細胞の活性を弱めたり、血行を悪くする要因になります。
また、ミネラル不足は体の抗酸化力にも大きな打撃を与えます。体に備わっているSOD(スーバーオキシドジスムターゼ=細胞内に発生した活性酸素を分解する酵素)などの抗酸化酵素をつくるには、たんばく質とともに亜鉛や鉄、銅どのミネラルがたくさん必要だからです。
現在の日本は、飽食の時代といわれるほど栄養過多の状態にありながら、ミネラルについては十分にとれていない人が多くいます。とくに加工食品やインスタント食品に偏った食生活をしている人、あるいは極端なダイエットを繰り返している女性は、ミネラルの不足が深刻です。
若さと健康を保つには、毎日の食生活で不足しやすいミネラルをふんだんに取り入れ、体内の抗酸化酵素の合成を高めることが望まれます。このことは、マイナスイオンの消耗を防ぐ上でも大切です。SODなどの合成に必要な亜鉛、鉄、銅は、魚、貝、海藻などの海産物のほか、根菜類、緑黄色野菜などにたっぷりと含まれています。これらの食品は、抗酸化ビタミンも豊富なのでマイナスイオンは、野菜類の細胞に含まれる各種ミネラルを活性化し、しかもそれが微弱電流の作用で体に吸収されやすいのが大きな特徴です。それが食べた後の「おいしい」という味覚に反映しているのです。
マイナスイオンを十分に補給するには、空気中のマイナスイオンを上手に呼吸でとりこみ、同時に水素水を飲み、体内のイオンバランスを整え、ミネラルの豊富な食品をたくさん食べるという3つの方法が基本となります。
日常で水素水を手軽に飲めるという生活が体によいことを示すエピソードがあります。
世界的な長寿村として知られるコーカサス地方、ビルカバンバ、沖縄の人たちの生活環境や生活習慣を検討したところ、次の4つの共通要素が浮かび上がってきたのです。
空気がきれい。
山菜・海藻・魚介類をよく食べる。
水がきれいでおいしい。
年をとっても体をよく動かしている。
これらの要素はマイナスイオンと少なからず関係があります。現在、運動の効果は賛否両論あって、運動すること自体は血行がよくなり、細胞の活力が高まるので健康に良いのですが、反面、体内に活性酸素を大量に生み出す要因になることが問題視されています。
しかし、マイナスイオンが体内に十分あれば余分な活性酸素を消去できます。
つまり、マイナスイオン要素にあふれた生活をしている長寿村の人たちは、運動の良い面の恩恵だけを得ていると考えられるりです。
また、興味深いことは、長寿村ら身ならず、実は癌からの生還者にも同様のマイナスイオン要素が見られます。
癌を克服した患者さんの体験談をまとめた『がん患者学』(柳原和子・晶文社刊)という本を読んでいて気づいたのですが、そこで紹介されている癌に打ち勝った患者さん達にもやはり「自然のいい水を飲んでいた」「緑黄色野菜をたくさん食べていた」「適度な運動をしたいた」という共通点が逢ったのです。
都会の生活ではすっかり失われてしまった、こうした自然の恵みのマイナスイオン要素をいかに生活環境に取り入れるかが元気で長生きする秘密が隠されているわけです。