RUKA家の姫

アメショウのクゥちゃんネコ


バタバタひとり(1匹)運動会

何事かと見ると

蜘蛛を捕まえたようです。


まぁ、こんな寒いのにまだ蜘蛛?


クゥちゃんの猫パンチでご臨終です。。。チン



動かなくなった蜘蛛を見ていたら

幼い日の記憶が蘇りました。。。



☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*



RUKAが幼少期を過ごした家は古い日本家屋

いわゆるボロ家です。。。あせる


今でこそ古民家カフェブームなどで

古い家もおしゃれキラきゅんっ

なんて見方もされますが


その当時はただの古い家です。



廊下の突き当たり

納戸の引き戸の前に

蜘蛛が巣を張り巡らしていました。


RUKAパパは

その蜘蛛の巣を取り去るどころか

毎朝その蜘蛛に


「今日はまた、立派に大きく張れたねぇ。偉いなぁ~!」


などと話かけていました。



パパは動物好きで

家では犬と猫

多いときはうさぎと亀

はつかネズミにアヒルまで飼っていました(笑)バニーkameねずみアヒル



ある日、RUKAのお家でお友達数人とかくれんぼ

そこからなぜか追いかけっこに変わった。


するとユカちゃんが


「あ~RUKAちゃんち、くものすある!

 おばけけやしきみたい~!」


蜘蛛の巣を指差して大きな声で言った。


すると他のお友達も


「ほんとだきたない~!」と便乗してはやしたて出した。。。


するとユカちゃんは


「ルカちゃんちボロだからね!

  さっき床がギシーってなったもん。」


すると他の子も


「やだ~!」とか「ボロ」とか口を挟んだ。


RUKAが、何も言い返せずいると


「ねぇ、ユカんちでジュース飲もうよ!」


他の子を誘い出て行こうと。。。



「ジュースなら、ルカのおうちにもあるよ。

  かわいいいちごのコップもあるよ。」と引き止めたけど



「ルカちゃんち、ジュースもボロなんじゃない?」


クスクス。。。


みんなユカちゃんのお家に行ってしまった。




取り残されたRUKA。。。


今日はママがみんなにホットケーキを焼いてくれるって言ってたのに。。。


悔しいけど


悲しいけど


涙は出なかったことを憶えてる。



ユカちゃんはお嬢さん

素敵な白いお家に住んでる。

美人のお姉さんは丘の上の

カトリックの女子校の通ってる。

お家に遊びにいくと

ユカちゃんのママはグランドビアノを弾ぃまがら

あ、あ、あ、あ、あ~と歌ってる(後に発声練習と知る)

時々、道で赤いスポーツカーのユカちゃんママに会う。


サングラスを外しながら

「ルカちゃ~ん、ご機嫌よ~。」と歌う様な高い声で言う。


あぁ~


暗くて湿っぽいボロ家の廊下で

チビRUKAは肩を落とした。

幼稚園児もため息はつく。。。


全部、蜘蛛の巣が悪いんだ。。。



RUKAはお勝手口の横のお掃除用具入れの

扉を開くとダスキン・モップをガシっと掴み

廊下の突き当たりにまで走った。


そして、モップの柄を天井に向けめちゃくちゃに動かし

蜘蛛の巣を壊した。。。



そこへママが


「あら、ユカちゃんたち帰っちゃったの?

  あっ?蜘蛛の巣。。。

  ルカちゃん。。。パパに怒られるよ。」



「なんで?くものすなんか。ボロのお家でイヤだよ!」



「まぁ、おやつにしよ。」




ママと二人でおやつを食べた。





パパがお仕事から帰宅。

いつも優しいパパが凄い剣幕だ!



「ルカ!蜘蛛はあの巣を張るため

  どれだけ頑張ったと思ってるんだ!!

  蜘蛛は巣を張るのがお仕事なんだよ!

  巣を壊されたら餌が捕れないんだよ!

  ご飯が食べられなかったら死んでしまうんだよ!

  蜘蛛の気持ちを考えなさい!」


的な事を言われ


RUKAはお夕飯抜きで暗いお納戸に閉じ込められた。


夜のお納戸は怖い。


街灯の明かりがスリガラスの窓越しにぼんやり灯ってる。

そのかすかな明かりが

エルザベスの顔を浮き彫りにする。


エリザベスとはRUKAが命名した

納戸の天井の魔女(シミ)の名前。


本当に怖い!




ごめんなさい!


ごめんなさい!


もうしません!




怖いよ


お腹すいたよ。。。



蜘蛛さん


ごめんなさい。。。



不安と恐怖の中

RUKAは泣く事も出来なかったけど

どうやらいつの間にか寝てしまったようだった。


気がついたらRUKAは自分のお部屋のベッドの上にいた。



ママが居た。


「RUKAちゃん、お腹空いてる?少し食べる?」


トレーの上には卵のおじや乗っていた。


「もう遅いから、卵のおじやね。

  RUKAちゃんのお肉は明日焼いてあげるからね。」


RUKAは駄々をこねることもなく

卵のおじやを黙々と食べた。


ママも何も言わずにニコニコしてた。




大人になったら

パパが怒った理由が分からないではない。


多分、どんな人も

他者が一生懸命やった事をバカにしたり妨害してはいけない!


といった様なことが言いたかったのだろう。


だけど相手は蜘蛛である(笑)

いくら動物好きでもいささか滑稽な気がするし

子供を納戸に閉じ込め

晩御飯を抜かす程のことかと疑問が残るけど


そこがRUKAパパ流だったのだろう。


パパはRUKAに甘く

めったに叱られることがなかったので

この蜘蛛の巣事件(?)は鮮明に記憶に残り

今でも蜘蛛をみると反省の気持ちが蘇る。


また、ママの卵おじやというフォローのお陰で

妙なトラウマにならずに済んだ。



今はないボロ家


小さな庭


板張りのアトリエ


増築してもらったRUKAのお部屋


きしむ廊下


いろんな思い出があります。



RUKAは子供の頃は強い子で

めったに泣くことはありませんでした。

お注射をしても

お友達のちょっとしたイジメやケンカにも

転んでもRUKAは涙を絶える強い子でした。



だけど今


もう大の大人なのに


あのボロ家を思い出すと


ちょっと目頭が熱くなります。




大人の方が弱いのかなぁ?


ねぇ~べーっだ!











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