10月1日(日)
毎月第1日曜日は、日韓古代文化研究会の定例学習会があります。
今日の講師は、京都大学白眉センター特定助教の金宇大先生でした。
古墳から出た金工品の研究をされています。
その中でも、今日は、耳飾と刀のお話をしていただきました。
O型工人やA型工人のお話など、さすが、お若い研究者らしく発想がやわらかく新鮮でした。
お声が大きく滑舌もいいので、聞きやすかったです。
わたしは、この先生のご本を数か月ほど前に、本屋さんで見つけて何となく購入していました。
表紙もきれいだし、口絵のカラー写真も豊富で、
若干高めですが、すてきなご本だなと思います。
(ちなみに、表紙の写真は、武寧王陵から出てきた単龍環頭大刀です。
あっ、武寧王陵? 行った行った。高野槇の棺やん。と、さすがのわたくしでも、この2年間の勉強で、
それぐらいの連想は、瞬時に出るようになってきました。ふう、やっと ですが……)
しかし、購入以来、読もう読もうと思いながら、その分厚さに恐れをなし、
威信財かの如く、本棚に長いこと、かざっておりました。
が、今回、講師が金宇大さんご本人だということで、思い切って、開いてみました。
すると、意外にも、初心者のわたしにも読みやすいご本でした。
最初の方に、垂飾耳飾の部品名称を懇切丁寧に書かれているところがあるのですが、
実は、こういうの、とっても、ありがたいです。
こういう専門書は、えてして、読者に専門家が多いということもあって、
基本中の基本的な用語説明は、すっ飛ばして書かれていることがあります。
初心者としては、知らないわたしが悪いんだと自責の念にかられながら、もやもやもやもやしながら
読み進めて行かなければならないことが多々あるのです。
この本が分厚かったのは、このあたりの説明も丁寧にしてあるからでした。
論理の進め方も、明確でわかりやすかったです。
とても、頭のいい方なんだなと思いました。
実際、お会いしてみると、性格もいい。とても謙虚な方でした。