4月24日21時36分配信 産経新聞
正倉院宝物の赤い布の下着「紅布衫(べにのぬののさん)」(奈良時代)がベニバナで染められていることが、宮内庁正倉院事務所(奈良市)の分析で分かった。正倉院宝物でベニバナが確認されるのは初めてで、最古級の現存品という。
丈84センチ、幅58センチの麻布製で、単(ひとえ)仕立て。肩幅部分が短く落とされ、子供か女性用と考えられるという。背面のすそに「刑部小君(おさかべのおぎみ)」という人物名が墨書され、新たに「天平十三年十月」との記載も見つかった。地方から税の調や庸(よう)として、この品を納めた時期の可能性が高い。 全体に紅系統の色がよく残り、蛍光分光分析と紫外可視分光分析の結果、ベニバナ染め製品のデータと一致。当初はさらに鮮やかだったとみられる。 ベニバナは、纒向(まきむく)遺跡(奈良県桜井市)から3世紀中ごろの最古の花粉が見つかり、当時から染料に使われていたらしい。 正倉院事務所は「ベニバナは色あせしやすい。はっきりと色が残っているのは驚き」としている。 奈良時代から
下着のおしゃれが
あったのだろうか
誰かに見せるために?
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