G-Star 2010のNCsoftブースにプレイアブル出展されていた「」は,大雑把に表現するならクォータビューのアクションRPGを,シューティングゲームに仕立て上げた作品だ。  本作については,G-Star 2010に先駆けて公開されたと,ドラクエ10 RMT,出展バージョンのをすでに掲載しているが,W/A/S/Dキーによる移動に,マウスによるフリーターゲットで照準を操作するというスタイルは,実際にプレイしてみると新鮮なのだが,それでいてどこか懐かしい,不思議なプレイフィールだった。  今回,本作を開発するNCsoft 開発室長 Kim Hyung Jin氏,プロデューサー兼ディレクター Jeong-Seung Hyun氏に話を聞く機会が得られたので,その内容を紹介していきたい。 (左)プロデューサー兼ディレクター Jeong-Seung Hyun氏と,(右)開発室長 Kim Hyung Jin氏  インタビューに対応してくれたお二人は,幼少期に日本のアーケードゲームを散々プレイして育ってきたという。彼らが生まれた1970年代当時,韓国ではコンピューターゲームが遊べる環境はあまり多くなかった。そんな中,1980年代に“娯楽室”と呼ばれるゲームセンターが出来たことで,彼らはSEGA,タイトー,ナムコ,カプコンといった,日本の往年のアーケードゲームの虜になったのだそうだ。  そんな彼らにとって,それらのアーケードゲームはごく身近な存在であり,ゲーム開発に携わるようになった今,何らかの形でリスペクトできればと考えているという。  ただ,プロの開発者として,受けた影響をそのまま反映することはできない。そして,あの面白さを自分なりに吸収して,新しいものを作らなければ意味がない。本作の開発はそうした意識の中で,アーケードゲームから受けた影響と,新たに創り出す要素のバランスに,とても苦労しているのだそうだ。  開発の経緯に関しては,まず最初に,韓国でも人気の高いダンジョンクロウラー(ハック&スラッシュ)のジャンルに,シューティングゲームの面白さをミックスすることを考えたという。そしてシューティング部分に関しては,FF11 RMT,(「怒」などのように)スティックそのものが回転するタイプのゲームが見当たらないことに目をつけ,マウスによるフリーターゲットでの照準を取り入れた。さらにボス戦では,近年のトレンドである“弾幕系”のエッセンスを盛り込んでいったというわけだ。
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