ディー?エヌ?エー ソーシャルゲーム事業本部 ソーシャルゲーム統括部企画部 企画第四グループ 山口隆広氏  「CEDEC 2011」1日目,9月6日に「農園ホッコリーナがモバゲー女性ランキング1位になった理由」と題された講演が行われた。講師はディー?エヌ?エー(以下,DeNA)の山口隆広氏。  現在入社2年目の山口氏は,ゲーム業界に入ったのがDeNAが最初で,企画としての業務経験もまったくなかったという。いわばド素人として入社し,当時業績が芳しくなかったソーシャルゲーム「農園ホッコリーナ」を引き継いだのだ。「いわゆる普通の人が実践できた,主に女性をターゲットとしたソーシャルゲームの育て方をシェアします」という山口氏の言葉で当講演はスタートした。 ソーシャルゲームと農園ホッコリーナ  最初に話されたのは“ソーシャルゲーム”とは何か,ドラクエ10 RMT,という点についてだ。これは,どこに重点を置くのかでも異なってくるだろうが,山口氏の考えとしては「仲間と協力して進めることが前提のゲーム」であるという。ソーシャルゲームは,ゲーム自体の進行だけでなく,DQ10 RMT,仲間との交流そのものも楽しみの一つとして利用されているのは周知の事実。「友達と一緒に遊ぶ楽しさや,小さな達成感を積み重ねる快感がユーザーに支持されるポイントです」と山口氏は語る。  そもそもソーシャルゲームというのは,本当に“ゲーム”なのか,と感じる人もいるだろう。山口氏としては「コンシューマゲームをいわゆるゲームとすれば,ソーシャルゲームはゲームではないと思っています。ちょっとした息抜きや,ちょっとした元気をもらったりするためのツールに近いものではないでしょうか」と考えているようで,「既存のコンシューマゲームと比較するものではないはず」と続けた。  本講演のテーマでもある,女性とソーシャルゲームの関係についても語られた。  ソーシャルゲームを大きく分けると,男子型ゲームと女子型ゲームの2種類に分けられるという。怪盗ロワイヤルに代表される男子型ゲームは,男性的な負けず嫌いの性格が反映されてか「課金力」が高いのが特徴で,例えるなら短距離走型ゲームといえる。対して女子型ゲームは,ゆっくりゆっくり好きになってくれる人が多いため継続率が高い傾向にあり,例えると長距離走型のゲームだという。女子型ゲームを制作すれば,寿命の長いゲームを作れるというわけだ。  ここで女子型ゲームの代表である「農園ホッコリーナ」の紹介が行われる
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