会員からつぼみの情報を集めて独自のデータ分析をしたり、住民らがご当地の開花を予想したり――。

 気象庁が桜の開花予想から撤退し、民間の気象会社も参入しており、今年の開花予想は各地でまさに花盛りだ。

 千葉県山武市の県立成東高校で、一際目立つソメイヨシノの周りに生徒が毎日のように集まる。林潤一郎教諭(43)と生徒たちは「いつ咲くかな」「つぼみが膨らんできている」と話しながら、小さなつぼみをカメラ付き携帯電話で撮影した。

 ウェザーニューズ(東京)が企画する「さくらプロジェクト」に参加。つぼみなら「小さく硬い」「先がピンク」「頭が分かれ始めた」などと詳細に報告する。観察は、花が散って葉桜になるまで続く。林教諭は「暖かくなれば、つぼみが変化していく様子が見られる。今から楽しみ」と話す。

 桜の情報を寄せる会員は1万人を超える。全国から集まる観察結果と、過去の開花日や気温などのデータを加味して予想する。広報担当の上山亮佑さん(29)は、「桜を実況中継しようという発想から始まった。家や会社の近くなど身近な桜の開花日を知りたいというニーズは昔からあり、応えられるようになると思う」と胸を張る。

 農業者向けの長期予報のノウハウを生かしてウェザーマップ(東京)がこの春、新規参入した。日本気象協会(東京)は、気象庁が開花予想や宣言に使っていた「標準木」の観察を取り入れ、気象データなどを基に独自の計算式を駆使し、開花日を的中させようとしのぎを削る。(千葉支局 吉沢邦彦)

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