坊やに下剤を(’31)
原作:ジョルジュ・フェドーの同名戯曲
監督:ジャン・ルノワール
ルノワール最初のトーキー映画で、坊やに下剤を飲まそうとする
家族を描いた、実にくだらない・・・・が、そのくだらなさが実に愉しい。
次回作の製作を取り付けるための、つなぎ映画だったらしいのですが
皮肉にも興行的に成功してしまったという・・・(リュック・ベッソンの「レオン」みたい)
実は、みんな “う○ちネタ” が好きなんですね(笑)
ひとり息子の腹の具合に妻が気を揉む一方で
“絶対に割れない軍用おまる”を売り込むべく思索する夫。
息子に下剤(ハンガリー産の鉱水)を飲ませる飲ませないと
ふたりが噛み合わない口論を交わす中、おまる審査委員長が到着し…。
“便秘” “下剤” “おまる” という、下の下ネタで最初から最後まで
引っ張る、印象派画家の息子で、映画界を代表する巨匠(笑)
坊やが便秘で下剤を飲んでくれないもんだから、奥さんは
夫の書斎に愚痴り出すんです。なぜか汚水の入ったバケツを持って
「なんで、バケツ持って入ってくるんだ!」 ごもっとも~(笑)
息ピッタリの噛み合わない会話が延々と続き、夫がフランス軍に
独占販売権を得て、一儲けしようと目論んでいる
絶対に割れない陶器製の“おまる”が登場するんですけど
ミシェル・シモン扮する、おまる審査委員長の前で
「絶対に割れませんっ!」って、長~い廊下でおまるを放り投げて
ま、割れるんですけどね。 そこへ、坊やに下剤の話が絡んできて
なぜか、おまる審査委員長が下剤を飲まされるハメに
「出された飲み物はきちんと飲むのが客としての礼儀よ」 と奥さん。
ごもっとも~(笑) この際、みんなで下剤飲んじゃって~
やんちゃな子供に振り回される夫婦と客を描いた、ジャン・ルノワール監督のトーキー第1作目となった痛快コメディ。
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