召使(’63)
![イギリス](https://emoji.ameba.jp/img/user/ii/iinanihon/23087.gif)
原作:ロビン・モームの同名小説
監督:ジョセフ・ロージー
主人と召使。 絶対的な上下関係のはずが・・・・・
そのパワーバランスが崩れたとき、終わらぬ悪夢が始まる・・・・・
淀川長治さんの言葉を借りれば
召使が貴族のお坊ちゃんを精神的に食べちゃう話。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150211/14/pyscipks/35/a5/j/o0800079413214841337.jpg?caw=800)
結婚するために南米から帰った貴族トニー(ジェームズ・フォックス)が
バレット(ダーク・ボガード)という召使を雇った。
完璧な執事ぶりを示すバレットに、トニーは次第にすべてを任すようになる。
バレットなしでは生きていけなくなっていくトニー。
やがて、二人の間には肉体関係さえ結ばれていく。
しかし、それはすべてバレットの計画通りであった。
身も心もバレットに支配されていくトニー。
彼を待ち受ける運命は破滅しか残っていなかった・・・。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150211/14/pyscipks/72/42/j/o0800045013214841336.jpg?caw=800)
大豪邸の中で繰り広げられる、暗喩に満ちた心理劇。
主人と召使の肉体関係といった核心にふれる描写は
暗にほのめかすだけで、あとは観客の無限の想像力に任せる。
登場人物を中心に回り込むようなカメラ・ワーク。
縦と横の空間を利用した奥行きのある構図。
肖像画や彫像たちが不気味ほどに静かに見守り
壁にかけられた歪んだ鏡が人間たちのエゴイズムを映し出す。
最高級の家具や調度品に囲まれ、悪夢の舞台の幕が開く。
「私はただの召使です。」
トニーの婚約者スーザン(ウェンディ・クレーグ)だけは
最初からこの召使の持つただならぬ雰囲気に危機感を募らせる。
それは、いわゆる女の勘というものだろうか。 その悪い予感は的中してしまう。
バレットの妹と名乗る女ヴェラ(サラ・マイルズ)が使用人として加わることで
貴族階級がさらに侵食され、音を立てて崩れはじめていく・・・・・
ラストの倒錯的な映像に、めまいすら覚えてしまうほど衝撃を受けてしまった。
主人と召使。立場が逆転したとき悪夢が始まる。
不条理、暗澹たる雰囲気、ジョセフ・ロージーの演出が冴える傑作サスペンス!
召使 《IVC 25th ベストバリューコレクション》 [DVD]/ダーク・ボガード,ジェームズ・フォックス,サラ・マイルズ
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