リリィ(’03)
原作:アントン・チェーホフの戯曲「かもめ」
監督:クロード・ミレール
どアタマから、リュディヴィーヌ・サニエのフル・ヌードを何の出し惜しみもなく
披露されてしまうと、これは、サニエちゃん万歳映画に陥ってしまうのでは・・・・
なんていう心配をしてしまいましたが、いやいや繊細な心理描写に唸ってしまう上物です。
ただ、サニエちゃんはやっぱり可愛かった。。。。(笑)
フランスの田舎町。映画監督を志す青年ジュリアン(ロバンソン・ステヴナン)は
恋人のリリィ(リュディヴィーヌ・サニエ)を主人公にした映画を制作し
家族らを集めて上映会を開く。ところが、大女優の母マド(ニコール・ガルシア)に
作品を酷評された上に、リリィがマドの恋人である映画監督
ブリス(ベルナール・ジロドー)と駆け落ちしてしまう。
もうちょっと話を進めると、映画監督と駆け落ちしたリリィは
売れっ子女優に成長して、すれっからしな女になってしまうんです(笑)
一方、捨てられたジュリアンは恋人を失ったショックで自殺未遂してしまう。
その後、失意のどん底から立ち直った彼は、ついに映画監督としてデビュー。
その映画の内容というのが・・・・・なんと
というわけで、映画の中で映画を撮るというシュチュエーションになり
本来、虚構の世界を描く映画の中に現実が入り込み
しかし、その現実は結局のところ映画という虚構なわけで・・・・
「もう昔には戻れないことは分かっている」
空白の時間をどんなに埋めようとしても、心の虚しさだけが残る・・・・
そんな心の動きを映画の中の映画という形に持っていったクロード・ミレールに「いいね!」
サニエちゃん万歳映画に陥らなかったもうひとつの要因が、脇を固める渋い俳優陣。
ニコール・ガルシア、ジュリー・ドパルデュー、最後はミシェル・ピコリまでっ。
ただ、サニエちゃんはやっぱり可愛かった。。。。(笑)
チェーホフの戯曲「かもめ」をクロード・ミレールが映像化。
リリィ [DVD]/リュディヴィーヌ・サニエ,ニコル・ガルシア,ベルナール・ジロドー
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