恍惚（’０３）
監督：アンヌ・フォンテーヌ
「お願いがあるの・・・夫を誘惑して・・・」
ファニー・アルダンとエマニュエル・ベアールによる
意地や見栄が見え隠れする、女のパワーゲーム。 女って怖っ（笑）
上流階級の人妻カトリーヌ（ファニー・アルダン）はある日
夫ベルナール（ジェラール・ドパルデュー）の浮気を知りショックを受ける。
翌日、カトリーヌは会員制のクラブで娼婦マルレーヌ（エマニュエル・ベアール）と出会い
夫ベルナールを誘惑し、その内容を逐一報告してほしいと取引を持ちかける。
ナタリーという偽名を使い、ベルナールに接近することに成功したマルレーヌは
進展していく２人の関係を事細かに語って聞かせる。
彼女の告白は、日を追うごとにエスカレートし、カトリーヌは激しく動揺していく…。
「夫はそんな下品な言葉は使わないわっ！」
「男はみんなそうなのよ・・・・」
マルレーヌから語られる赤裸々な情事の内容は
そんな言葉使っていいのっ？ エマニュエル・ベアール
っていうぐらい生々しいんですよ。
実際、ベアールとジェラール・ドパルデューの絡みは一切映し出さず。
ひたすらベアールの口から禁断の愛が語られる。
途中から、オチが見えてくるんですが、それはいいんです。
おそらく監督は、それを見越して撮っているようにも思います。
で、面白いのは一人の男を介して相対する二人の女性から
奇妙な友情が生まれてくるところ。
何か通じ合うものがあるとお互い感じはじめるんです。
その辺が、女性監督ならではの描き方なんでしょうかね。
夫婦関係の危機に陥った主婦が、娼婦を雇って夫を誘惑させ、情事の一部始終を報告させようとする。
ファニー・アルダンが倦怠期の熟年主婦を、エマニュエル・ベアールが魅惑的な娼婦をそれぞれ好演。
恍惚 [DVD]/エマニュエル・ベアール,ファニー・アルダン,ジェラール・ドパルデュー
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