1900年 | Untitled



1900年(’76)イタリア国旗フランス国旗ドイツ国旗アメリカ


監督:ベルナルド・ベルトルッチ


これまでは、VHSがとんでもない高値がついていて

最近になって、やっとDVD化された5時間16分の超歴史大作。

やっぱり高画質で観ないと、この作品の良さは味わえないですっ。

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1900年の夏の同じ日に生まれた

大地主の息子アルフレード(ロバート・デ・ニーロ)と

小作人の息子オルモ(ジェラール・ドパルデュー)

それぞれ立場の違いはあったが、二人は友情を深めていった。

やがて成長したオルモは搾取される農村社会を救うべく立ち上がり

地主となったアルフレードと対立することに・・・・。

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これだけ長いと何かメリハリがないと、最後までもたないと思います。

実は、1900年から終戦の1945年までの時代の移り変わり

その間の主人公の誕生から成長、老年期までを

春・夏・秋・冬 季節の移り変わりによって視覚的に描いているんです。

アルフレードとオルモの誕生と少年期を、緑が芽づく  をイメージ

彼らが成長し、それぞれが恋人アーダ(ドミニク・サンダ)

アニタ(ステファニア・サンドレッリ)と出会う 

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赤々とした木の葉が早々に散っていく  を尻目に

第二次大戦が激化しファシズムの黒い影が押し寄せ 

緑や光が失われ濃い霧が立ち込める 

そして、終戦。イタリア解放・・・・ 新しい命が芽づく  がやってくる。

元々、四部構成のテレビドラマでやろうとしていたそうで

映画化となったこの作品でも 春・夏・秋・冬 という形が色濃く出ている。

さらに、 “光で書く” ヴィットリオ・ストラーロによる撮影で

ほんの短い、朝焼けや夕焼け時を狙ったオレンジ色の太陽

青々とした緑、広大な小麦畑、聡明な月明り、そして、色彩を失った暗黒の時代。
 

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ヴィスコンティやパゾリーニの影響を受けたであろう

ベルトルッチの “エログロ描写”

最初観た時は、これは必要なのだろうか? 

などと思ってしまったのですが

シュッと綺麗に描いても何も見えてこない

人間のドロドロした感情の中に、本質が見えるもの。

なんて感じるようにもなり・・・・。

不必要なものなどない、すべてに意味がある5時間16分ですっ。


→ ベルナルド・ベルトルッチ監督作品



対照的な二人の男の人生が、激動の20世紀イタリア史と交差する――
ベルナルド・ベルトルッチが最盛期に作り上げた、劇的で豊饒な破格の歴史大作。
1900年 (2枚組) [DVD]/ロバート・デ・ニーロ,ジェラール・ドパルデュー,ドミニク・サンダ

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