ヨーロッパ（’９１）
監督 ： ラース・フォン・トリアー
ダークで息苦しい映像が全編を覆い
"Nightmare" をそのまま映像化したようでもあり
その悪夢から覚めることは最後までなく・・・・。
１，９４５年９月、第二次世界大戦後のドイツ。
ドイツ系アメリカ人のケスラー（ジャン＝マルク・バール）は
父の祖国復興の為に単身ドイツに訪れ、鉄道会社に見習いとして就職する。
そこで彼が見たものは、アメリカ占領下で苦しむドイツ人たちの姿であった。
そして、ひとりの女性との出会いがケスラーを追い込むことに・・・・。
「あなたは、今ヨーロッパにいる・・・・」
マックス・フォン・シドーによる催眠術のようなナレーションで
観る者をいざない、主人公の視線と同化させていく。
そして、これから起こる悪夢をネタバレしてしまい
不安を煽るようにカウントダウンする。
「１・・・２・・・３・・・・」
モノクロとカラーを組み合わせたり、フィルムを重ね合わせるだけといった
ＣＧなどを使わない原始的な手法が、かえって独特の映像美を生み
底のなしの悪夢へと私たちを陥れる。
主演のジャン＝マルク・バールは 『グラン・ブルー』 の・・・・というイメージが強いけど
ラース・フォン・トリアー作品には欠かせない存在。
正義感と狂気が入り交じる複雑な男の姿を演じてました。
ラース・フォン・トリアー監督作品大戦勃発とともに両親とアメリカへ移住したレオ・ケスラーは、祖国ドイツに戻り、鉄道会社ツェントローペで勤務する寝台車車掌の伯父のもと、車掌見習いとして働き始め、いつしか事件に巻き込まれていく…。
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