ウイークエンド（’６７）
監督 ： ジャン＝リュック・ゴダール
“前衛的” と “支離滅裂” は、紙一重なのだと強く感じさせられる作品
ゴダールによる、ショッキングかつ不条理な文明批判。
パリで中流家庭を営むロラン（ジャン・ヤンヌ）とコリーヌ（ミレーユ・ダルク）の夫妻が
ある土曜日の朝、都会での生活に疲れ、近郊の田園地帯へ向けて
マイカーでウイークエンド旅行に出かける。
同じことを考える人々は多く、夫妻は際限もない渋滞に巻き込まれる。
尋常ではない渋滞の挙げ句、集団ヒステリーが起き、次々に異常な事件が起きる。
序盤、薄暗い部屋の中でコリーヌが夫ロランに
自身の過激な性体験を淡々と語るというシーン。
その光景がありありと浮かんでくるかのようなミレーユ・ダルクの語り。
それを恐ろしいほど覚めた顔で、妻の痴態を聞き入るジャン・ヤンヌ
このシーンが最もショッキングだったかも・・・・
５４台にものぼる渋滞の模様を、ただひたすら真横からの移動撮影。
アルファロメオをゴッチ～ンとぶつけたり
ひっくり返って炎上する車。ゴロゴロ転がる死体・・・・・
渋滞を抜けると、不思議の国のアリス、親指小僧といった不可思議な人物が
ロランとコリーヌの前に現れては去っていく・・・・・
雑誌『プレミア』では 「もっとも危険な25本の映画」 の1本に選ばれた
ゴダールのやんちゃさが良く出ている作品（笑）
ジャン＝リュック・ゴダール監督作品混沌と混乱が渦巻くショッキングな映像マジック
都会の生活から抜け出したひと組のカップルを待ち受ける狂気と悪夢の週末(ウィーク)旅行(エンド)。
ウイークエンド [DVD]/ミレーユ・ダルク,ジャン・ヤンヌ,ジャン=ピエール・レオ
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