愛の昼下がり（’７２）
監督 ： エリック・ロメール
「六つの教訓物語」の完結篇
原題は 「アムール、ラプレミディ」 ＜愛、午後＞
俗に午後の昼食後から夕暮れまでは＜情事の時間帯＞と言われています。
妻エレーヌ（フランソワーズ・ヴェルレー）と幼い娘と共にパリ郊外に住む
フレデリック（ベルナール・ヴェルレー）は、パリ市内に友人と共同で事務所を構えている。
家庭にも妻にも不満はないけれど、自分が女性に惹かれる基準が分からなくなる。
そんなある日、旧友の恋人だったクロエ（ズズ）と再会し、その後、彼女につきまとまれる。
最初はクロエのことを疎ましく感じるフレデリックだったが・・・・
クロエと出会う前のフレデリックは、通勤電車の中やカフェの窓越しに見える
女性たちを見つめながら、彼女たちとの出会いを妄想する毎日。
室内場面以外はパリ市街で撮影が行われたという、その街並みがお洒落なこと。
ロメールは街並みを撮るのがほんと上手いですね。
そんな街並みの中、フレデリックが妄想の中で登場する見知らぬ女性たちに
これまでの 「教訓物語」 に出演したヒロインを登場させています。
フレデリックを翻弄するクロエは、過去の「教訓物語」に登場した女性に比べ
そんな綺麗だと感じなかったし、奥さんのエレーヌ（実際の妻）の方が綺麗じゃない・・・・
と思いながら観ていたのですが、頻繁に連絡があったクロエから突然連絡がなくなり
クロエの電話を待つようになるフレデリックのように、だんだん引き込まれていくんですよね。
この女、ちょっと魅力的かも・・・・と思わせる見せ方は、やはりロメール。
ヴェロニクと怠慢な生徒（’５８）
同時収録されていたロメールの実質的商業デビュー作
始めは算数、次に作文…新米家庭教師のヴェロニク（ニコール・ベルジェ）が
腕白小僧のジャン・クリストフ（アラン・デルリュー）の勉強を教えるが・・・・
小僧の質問攻めに 「話すと長くなるから・・・」「その話はまた・・・」
「説明は大変なの・・・」 と新米家庭教師はたじたじ（笑）
エリック・ロメール監督作品エリック・ロメールの「六つの教訓物語」完結編。
家庭にも仕事にも恵まれた男フレデリックは自由奔放な女性・クロエに出会い、彼女の激しすぎる愛情に翻弄されていく。
特典に短編「ヴェロニクと怠慢な生徒」を収録。
愛の昼下がり／ヴェロニクと怠慢な生徒 (エリック・ロメール コレクション) [DVD]/ベルナール・ヴェルレー,ズーズー,フランスワーズ・ヴェルレー
￥5,040
Amazon.co.jp