女ともだち | Untitled



女ともだち(’55)イタリア国旗


原作 : チェーザレ・パヴェーゼの同名小説

監督 : ミケランジェロ・アントニオーニ


アントニオーニ作品にしては、非常にわかりやすい。

5人の “女ともだち” による、見せかけの友情・・・・

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

1,952年、ローマからブティックの支店開設のため

生まれ故郷のトリノへとやってきたクレリア(エレオノーラ・ロッシ・ドラゴ)は

ホテルの隣室の客ロゼッタ(マドレーヌ・フィッシャー)の自殺未遂に出くわす。

それが縁で、トリノの社交界の女性たちと親交を結びはじめる。

またクレリアは店の設計技師の助手カルロ(エットレ・マンニ)に心魅かれもしていた。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

アントニオーニときたら、風に揺れる鉄塔を映し出して現代社会の虚無感を読み取れ・・・・

なんていう小難しい作り方をして、観る者を困惑させたりしていましたが

まだ無名だったこの頃は、通俗的で見やすい作品だと思います。

「なぜ生きるのかしら。どんな服を着るか決めるため?」

なんていう女性的な台詞を、さらりと言わせたりして。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

人間というものは自分本位でお互い理解し合えることはできない・・・・

わかりやすいと言っても、結局はこういうところに行き着いてしまうのは

やはりアントニオーニ・・・・

モデルたちが行き交う虚飾の世界で、虚飾の友情も行き交う・・・・



ベネチア国際映画祭銀獅子賞受賞作

→ ベネチア国際映画祭受賞作

→ ミケランジェロ・アントニオーニ監督作品

5人の「女ともだち」による人間不信の中の愛の冷たさの波紋を広げる作品
女ともだち [DVD]/出演者不明

¥525
Amazon.co.jp