新・平家物語 | Untitled




新・平家物語(’55)日本


原作 : 吉川英治の同名歴史小説

監督 : 溝口健二


溝口監督は、この作品を撮りたくて撮ったのだろうか・・・・

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

貴族社会が衰退し、代わって武家社会が台頭してきた平安末期。

武士台頭の象徴となった平忠盛(大矢市次郎)は、公卿たちには好まれない。

長男清盛(市川雷蔵)は、忠盛に肩入れをして干されてしまった藤原時信(石黒達也)を訪ね

そこで時信の娘時子(久我美子)と出逢い強く心惹かれる。

そんな折、清盛は自分の本当の父親は白河上皇であると耳にし、忠盛に対し複雑な思いを抱く。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

長回しのカメラワークが、ジャン=リュック・ゴダールをはじめ

ヌーヴェル・ヴァーグの監督たちに影響を与えたそうですが

そんな流麗なカメラワークよりも、市川雷蔵のゲッジゲジの眉が気になってしょうがなかった。

こち亀かっていうぐらい・・・・強調するにも程があります。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

そんな中、溝口監督らしさが出ていたのは清盛の母泰子(木暮実千代)の妖艶さでしょうか。

白川上皇に寵愛されながら、他の男に手を出す。

白川上皇に、腹の子は誰の子だ。と問いただされるシーンの

色彩や光加減、木暮実千代の苦悶の表情・・・・

その時代には、おそらくなかったであろう大きく胸元の開いた衣装(笑)


→ 溝口健二監督作品


武士の生活が厳しかった平安末期。平家の御曹司・清盛は自らの出生の秘密に悩みながら成長していく。
新・平家物語 [DVD]/市川雷蔵,久我美子,林成年

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