女優ナナ | Untitled





女優ナナ(’26)フランス国旗


原作 : エミール・ゾラの小説「ナナ」

監督 : ジャン・ルノワール


「あの女には用心しろ。近寄る者すべて毒殺する金蝿だ。」

同じゾラの小説 『居酒屋』ルネ・クレマンが映画化)で

男に翻弄される母の姿をじっと見つめていた “娘ナナ”

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

そんな娘が成長し “女優ナナ” へ・・・・

そして、男たちを翻弄する “娼婦ナナ” へ・・・・

ほんわかして温かみのある映像が特徴のルノワールですが

シュトロハイムの 『愚なる妻』 に触発されて撮ったとあって

男の欲望 女の残酷さをリアリズム溢れる映像で迫ったサイレント作品

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

ナナ役は、当時ルノワールの奥さんでもあったカトリーヌ・ヘスリング

お世辞にも絶世の美女とは言い難い・・・・

ただ、不気味なほどの妖しさ、艶やかさを放っている。

そのために、ルノワールは妻の顔を真っ白に塗り  の口紅をひいたんだそう。

では、90年近く経って映像技術も進歩した今

カラーでこの妖艶さを撮れと言われたら撮れるだろうか・・・・

口紅は何色を使うんでしょうね。

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

「私が何をしたっていうの!」

罪の意識は全く感ぜず、男をもてあそぶナナ

「物は壊わすためにあるの」

そう言い捨て、男からの贈り物である陶器を

ビリヤードのように突いて、パリンパリン割っていくナナ

情夫である伯爵に犬のマネをさせて四つん這いで

チョコレートを食べるように命ずるナナ

ルノワールから、こんなサディスティックな描写を見せられるとは・・・・

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

お父さんの絵を売ってまで、この作品を撮ったルノワール

ナナが伯爵に用意させた高級娼館の絢爛豪華なこと。



→ ジャン・ルノワール監督作品


エミール・ゾラ原作「ナナ」を映画化。巧みな誘惑で伯爵の援助を勝ち取り、一躍スターとなった女優ナナと、彼女に翻弄される男たちを描いた作品。
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