不貞の女 | Untitled





不貞の女(’68)フランス国旗イタリア国旗


監督 : クロード・シャブロル


品のあるサスペンスですね。

抑えの効いた映像がより緊張感を感じさせます。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

保険会社の重役シャルル(ミシェル・ブーケ)は

妻エレーヌ(ステファーヌ・オードラン)と一人息子と共に平穏な毎日を送っている。

ある日シャルルは、自宅でエレーヌが不審な電話に応対しているのを偶然目にする。

やがて妻の不貞に対する疑念を深めたシャルルは私立探偵を雇い

エレーヌの浮気相手を突き止めるのだが・・・・

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

何てことないストーリー、なんてことないサスペンス

この映画の見どころは、ブルジョア夫婦の見事な心理描写

何気ない顔をして、腹を探り合うシャルルとエレーヌ

シャルルがエレーヌの浮気相手(モーリス・ロネ)に会いに行って

そのファーストコンタクト

シャルルの顔が、ぷるっぷるっ震えていましたからね。

殺す殺さないといったシーンよりも、平静を装った人間の表情の方が怖いかも。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

シャブロル作品で好きなのは、カメラワーク

シャルルがエレーヌを車で送っていった時

エレーヌが車を降りてから、カメラがぐるっとパンして

パリの街並みを映し出し、エレーヌの遠ざかっていく後姿へ・・・・

そして、想像力を掻き立てるラストショット

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

細かな演出も、フフって笑ってしまう。

どでかいライターだったり、秘書の無駄に短いスカートだったり(笑)

「警察の方がお見えになってますけど・・・・」

と、エレーヌの返事を待つ召使いのおばあちゃん

この首の傾け方が私にはツボでした(笑)


ステファーヌ・オードランの妙に官能的な姿は “不貞の女” がピッタリと思ってましたが

終盤の彼女の行動を見ると、タイトルは “貞節の女” 

でも良かったのではないかと思ったぐらい。

男と女は単純なものでは割り切れない複雑なものを感じます。



→ クロード・シャブロル監督作品


穏やかで幸せな家庭生活を送っていたシャルルは、ある日妻・エレーヌの不倫を知ってしまう。
相手の男を訪ね真相を聞き出そうとするも・・・
不貞の女 (クロード・シャブロル コレクション) [DVD]/ステファーヌ・オードラン,ミシェル・ブーケ,モーリス・ロネ

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