西鶴一代女 | Untitled






西鶴一代女(’52)日本


原作は、井原西鶴の 「好色一代男」

監督は、溝口健二


溝口作品には、いくつもの傑作がありますが

これは、そのひとつですね。すごい映画だ。

田中絹代が13歳の少女から50歳を過ぎた娼婦までの

“女の一生” を見事に演じぬいています

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

老醜を厚化粧に隠した街娼、お春(田中絹代)が

お寺で仏像を眺めているうちに、その仏像のひとつひとつが

かつて自分と関係のあった男の顔に見えてくる。

こうしてお春は、男性遍歴の一生を回想する。

ここで、パッと少女時代に場面が変わり

お春がどのように堕ちていったか語られます。

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

京の御所に勤めていたお春は、身分の違う男、三船敏郎と恋に落ち

不義密通の罪で両親ともども追放されてしまう。

ここから彼女の不幸が始まる。

踊り子、側室、島原の娼婦、商家の女中、物乞いと

男から男へと運命に流されるままに生き、さまよい続けます。

「世の中なにやっても、おんなじや」

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

不義密通の罪で父親に罵倒されるお春

この見下すようなカメラ

この時代の封建社会を良く表しているかのようなシーン

この父親は、可愛い娘を売ってしまうんですからね。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

流麗なカメラワーク

溝口監督の得意とする独特の長回し

悲劇的で、醜さも併せ持った映像なのに

とにかく美しい・・・・



そういえば、画像探ししていた時に

“西鶴一代女” ではあまりヒットしなくて

英題の “The Life Of Oharu” では、数多くヒットされたんです。

いかに国内より海外での評価が高いかを感じさせます。




→ 溝口健二監督作品





若くて美しい娘お春(田中絹代)が、転落していく様を描いており、幸せになりかけては、破綻する人生を異常なくらい執拗に鮮明に描ききった傑作
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