主婦マリーがしたこと(’88)
監督は、クロード・シャブロル
フランスの女性最後の ×××× になった一女性を実話を元に描いた社会派サスペンス
ナチ占領下のフランス、ノルマンディで夫の帰りを待つマリー(イザベル・ユペール)
隣家の主婦の堕胎を手伝ったことをきっかけに法律違反の堕胎で稼ごうと思いつき
貧乏な生活から、どんどん裕福になっていくが……。
同じ題材で、マイク・リー監督の 『ヴェラ・ドレイク』 がありましたが
こっちの方が冷酷です。 人間の欲というものを、いやらしく描いている。
イザベル・ユペールがとにかく感じ悪い。
この人は凄い女優なのだなと改めて感じさせられた。
最初の出会いが 『ピアニスト』 だったので
只者ではないとは思っていましたが(笑)
初めて堕胎を手伝ったとき、主婦が床に寝そべって処置を待ってるわけですが
「男を待ってるみたい~」
って笑いながらマリーに話かけているんです。
ちょっと寒気がしましたね。
で、マリーの娘がめちゃくちゃ可愛い。
マリーは普通の母親と同じく可愛いがりますが
一方で、こんなにも可愛い娘が生まれてくるかもしれない
小さな生命を葬り去っているんですよね。
こうせざるを得ない社会背景も、もちろんありますけど・・・・
「稼ぎが増えて、欲が出てきたね」
マリーは部屋の一部を街娼に貸したり、若い男に入れ込んだり
どんどんエスカレートしていく・・・・
男と逢う前に香水を首筋にかけるのですが、最後に股にかけるんです(笑)
マリー(イザベル・ユペール)への嫌悪を誘うわけですが
クロード・シャブロル監督が言うに
「私の狙いは嫌悪をあおることではない。」
「逆に観客がその嫌悪感を拒み、人間の墜落を理解することだ」
そしてマリーは、代償を払うことになりますが
「聖母マリア・・・・・」
「クソ聖母っ!!」
「胎内の御子も腐ってる」
墜落してますね・・・・・
ナチ占領下のノルマンディで、子育てをしながら、戦地からの夫の帰りを待っている平凡な主婦マリー。裕福とは程遠い生活をしていたが、ある日彼女に転機が訪れる。
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