浪華悲歌(’36)
![日本](https://emoji.ameba.jp/img/user/ii/iinanihon/22279.gif)
監督 溝口健二
浪華悲歌(なにわエレジー)と読むそうです。
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110123/19/pyscipks/b1/c4/j/o0319023411001119546.jpg?caw=800)
薬種問屋の電話交換手を務める山田五十鈴は、結婚も考えている同僚、原健作の存在がありながらも
父親の横領まがいの不祥事を補償する為に、家を出て社長の志賀廻家弁慶の妾になる。
男たちの欲望と利己主義の犠牲になる女性を、リアルに描いています。
“日本初のリアリズム映画”
とも、言われています。
溝口監督に仕えた新藤 兼人氏は
「真実の極致にいくと笑いが生じる」
と語っており、笑ってしまうぐらいの人間の愚かさを描いている、とも言えます。
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110123/19/pyscipks/19/b8/j/o0268020011001119519.jpg?caw=800)
それまで東京中心に描かれていた現代劇だったが
大阪を舞台に、関西弁を初めて本格的に再現した作品でもあります。
溝口監督は東京出身、その後、関東大震災で京都に移住します。
大阪の家庭の姿、大阪の商いの姿、大阪の生態を
江戸っ子目線による大阪を描いています。
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110123/19/pyscipks/08/2f/j/o0240016011001119536.jpg?caw=800)
名脚本家、依田義賢と初めて組んだ作品でもあって、当初は溝口監督に相当しごかれたようです。
「君、人間を書かなくてはだめですよ。人間の体臭が匂うように書かなければだめですよ」
「かんけつだよ。かんけつな人間を描いてもらいたいんだよ。
みんなえげつない奴ばっかりだよ、この世の中は」
※かんけつ=奸譎あるいは姦譎。正しくはカンキツと読む。
よこしまで偽りに満ちている・こと・さま
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110123/19/pyscipks/d2/2c/j/o0320024011001119819.jpg?caw=800)
主演の山田五十鈴は、当時19歳
男たちに翻弄され、翻弄し、そして堕ちていく。
「病気ちゃうか?」
「まぁ、病気やわな。不良少女ちゅう、立派な病気やわな」
そして、毅然として夜の街を歩んでいくんです。
![→](https://emoji.ameba.jp/img/user/na/natu-basuke/619861.gif)
会社の公金を使い込んだ父のため薬種問屋の店主の妾になったアヤ子は、学費が払えず困っている兄のためある男から金を騙し取る。
浪華悲歌 [DVD]/山田五十鈴
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