テス | Untitled





テス(’79)イギリスフランス国旗


原作は、トーマス・ハーディの『ダーバヴィル家のテス』

監督は、『戦場のピアニスト』 『赤い航路』 の、ロマン・ポランスキー


テスがはじめて愛を知った日、ヒースの丘に悲しみの風が舞った。


なんなんですかっ!

ナスターシャ・キンスキーの美しさは・・・

当時、17~8歳でしょうかね。

当時の因習や宗教に縛られた偽善的な社会を批判し

テス(ナスターシャ・キンスキー)こそ “純潔” と訴えた作品

極上の文芸大作です。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

舞台は、19世紀末のイギリス。

緑豊かなドーセット地方の片田舎に、貧しい農夫の娘として生まれたテス

ある日、飲んだくれの父親は、村の神父から、実は由緒正しい貴族の血統

ダーバヴィル家の末裔、であることを聞かされます。

欲に目がくらんだ両親は、美しく成長した長女、テスを遠い親戚である

ダーバヴィル家へ奉公に出すことに。

家族の暮らしを助けるために仕方なく、テスはひとり旅立つ。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

そこから、テスの運命が狂いはじめる。

朝露に濡れたままの熟れた苺を、はにかみながらそっと頬張るシーン

初々しさと、ほのかな色香、唇の艶かしさ

禁断の果実を、口にするかのよう

その後、ダーバヴィル家の、どら息子に・・・・・

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

テスは、その後、別に働きに出た農場で牧師の息子と、恋に落ちるわけですが

先の、どら息子とのキス時の表情とが、こうも違うのか・・・と思わされた。

好きでもない男だが、家族の為・・・なしくずし的に流されながら、唇を奪われる時の彼女の表情

そして、愛する人を見つめ、見つめられながら唇を重ねる時の彼女の表情

この時、ポランスキー監督と関係があったとか、なかったとか言われてますけど

ポランスキーは、彼女の美しく撮る角度をわかってます。

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

実は、キンスキーのこの表情が、1番好きです。

どんなに落ちぶれた生活になろうとも、自分の尊厳を守ろうとする “” とした表情

ダーバヴィル家の、どら息子に、また戻って来てくれたら家族も含めて何不自由しなくていいと言われても

シカトして、黙々と農作業をするんです。

彼女がひたむきに作業している表情や、淡々とした機械の音が、無言にして最大の抵抗のように感じた。

それでも、ぐだぐだ言ってくる、どら息子を刈った稲? で、ひっぱたくんです。

「(私を)殴りなさいよ。1度、ひどい目に遭えば、あとは慣れっこよ」

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

ナスターシャ・キンスキーの、美しさなしでは語れない作品ではありますが

ポランスキー監督による映像の美しさも素晴らしいものがあります。

イギリスの田園風景も、どこを切り取っても美しい。

四季の移り変わりを収めるために、撮影は8ヶ月間、費やしたそうです。

また、テスが愛する彼へ、渡すはずの手紙が渡っていなかったことに気づいた時

夕日が逆光になって、彼女の表情をうかがい知ることができない。

そのすぐ後に、渡すことのできなかった手紙を、ぎゅっと握り潰している。

この、ぎゅっとした手が、夕日に照らされて哀しいんです。



※参考 Wikipedia


貧農の長女・テスは、同じ姓を名乗るにせの親類の屋敷に奉公に出されるのだが
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