青いパパイヤの香り | Untitled



皮をむき、包丁で垂直に切れめを入れる。その後、削ぐように包丁を動かすと、線切りのような状態になる。



青いパパイヤの香り(’93)フランス国旗ベトナム



『ノルウェイの森』 『夏至』 のベトナム系フランス人、トラン・アン・ユンが初めて劇映画に挑戦した作品

フランス人だったんだ・・・

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!-ぱぱいや

やはり、トラン・アン・ユンは 『映画監督』 ではなく 『映像作家』 です。

やはり、映像がとても美しい。

草木や水、虫の音、鳥のさえずり、太陽の光、そういった自然と、人々の生活とが寄り添い、うまく調和がとれてる。

野菜を切って炒めるシーンも、何か自然の中で営まれているような感覚さえ覚えました。

きっと、この映画を称して、こう言った人は多いのではないでしょうか?

『オーガニック・ムービー』

『夏至』 より素朴な印象を受けます。

それも、この少女の存在があるからこそなんですね。

『今日は、私が野菜を炒める』

の表情が好きでした。

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!-パパイヤ

ここまで映像が美しいと言っていたのですが、全編フランスのスタジオ撮影だったんだそうです。

ちょっとビックリです。でも、ある意味凄いかも・・・・・

上の4分割の左下の、髪を洗うシーンなんですけど、照明だとわかっていても自然な夜光のように感じて、

この映像美に酔ってしまう。

そんな中で、次男坊の片足あげての 『ぶっ』 は、程よいアクセントでした(笑)

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!-papaiya

この口紅を塗るシーンは、どアップで彼女の口元の産毛まで綺麗に映し出しています。

こういう撮り方して 『女性の肌は美しい』 と思わせるのは感動的な 『映像作家』 です。

少女の10年後を演じた、トラン・ヌー・イェン・ケーはトラン・アン・ユンの奥様なんですね。



極端にセリフが少なく、淡々と物語は進んでいきますが、私はもっとセリフが少なくても良かったと思ってます。

なんなら、セリフを一切排除して、人と自然との営みオンリーでも全然いけてたと思います。

だから少し動きのある後半は、う~ん・・・・・

最後いい感じで終わるかな・・・・・と思ったら最後の最後は、いらないかな・・・・

トラン・アン・ユンが 『映画監督』 を意識してしまったかもしれません。



さて、トラン・アン・ユンは 『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』 を、なぜ撮ったのだろう。

そして、観るべきなのだろうか・・・・・・




あるベトナム人女性が少女から大人へと成長していく様を綴るドラマ。51年、10歳の少女・ムイは、サイゴンの一家に使用人として雇われる。家族との生活でさまざまことを学んだムイは、やがて美しい娘へと成長し…。
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