トリコロール/青の愛 | Untitled


キタノブルーと言いますが、こっちのブルーも綺麗でした。



トリコロール/青の愛(’93)フランス、スイス、ポーランド


フランス国旗を構成する3つの色、青(自由)、白(平等)、赤(博愛)をテーマをモチーフにした

「トリコロール」3部作の1作目

監督は、ポーランド人のクシシュトフ・キェシロフスキ

$ちょっと!!あなたが食べてるの消しゴムですよ!!-青の愛


観る前は、難解な映画なのかと思って覚悟してたんですが、意外とシュッとしてました。

テーマの青(自由)は「愛の呪縛からの"自由"」を意味しているそうです。

交通事故で夫と娘を亡くした女性が、その後どう生きていくのかを描いています。


青いアイテムも色々登場します。

失意のジュリエット・ビノシュが思い出の青いモビールをちぎるんだけど、

捨てられなくて部屋に飾っていたり

ちょい大き目の青いペロペロキャンディをガチガチと噛み砕くんでよね。

最初、ちょっと笑ってしまったんですけど、そこからの一連の流れが良かった。

男を部屋に呼んで、翌朝自ら去って、壁にこぶしをすりつけて歩いていく・・・


青で言えば、プールのシーンが1番美しかった。

青って「気持ちがブルー」って言うように、何かマイナスなイメージがある

このプールでのジュリエット・ビノシュもどこか物哀しい・・・・

でも、過去を全て忘れ去ることはできない、哀しみを全て消し去ることはできない

それを含めての「愛の呪縛からの"自由"」ということなのだろうか。

とにかく、このプールの「青」は美しい

$ちょっと!!あなたが食べてるの消しゴムですよ!!-ビノシュ










興味深いシーンがいくつかあって、冒頭の自動車事故で亡くなった娘が持っていたであろう

カラフルな紙風船?が車の窓から飛び出して転がっていくんですよね。

「あっ、この映画絶対面白い」

って、何の根拠もない確信を得たのでした(笑)


他に、ジュリエット・ビノシュがしゃべってるのに口元が、相手の頭で隠れて見えない

ジュリエット・ビノシュの目力が強調されている。


もうひとつ、見せ場のシーンに黒幕が挿入された後にジュリエット・ビノシュが決めゼリフを言う

他の映画でやっていそうで、やってない効果的なシーンだったと思う。


もちろん、ジュリエット・ビノシュの魅力なしでは、この映画はここまで素敵なもの

にはなっていなかったでしょう。

見てください、画像の哀しげな表情。




さて、第1作目の「青の愛」はベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞しているということで

観たのですが、3部作となっているのですから、他の「赤」も「白」も観たほうが

いいんでしょうかね。

ご覧になった方どうでしょう?






交通事故で最愛の夫と娘を同時に失ってしまったジュリーは、生きる意欲をなくし、すべてを捨ててしまう決意をする。
トリコロール 青の愛 [DVD]/ジュリエット・ビノシュ,ブノワ・レジャン

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