以前、バグダッド・カフェ の時にも書いたんですけど
観るタイミングによって感じ方も変わってくると。
100人の敵に囲まれても絶対負けない主人公を観て「わ~い」と言っていた当時
これを観たときは、ポカンとなってしまって
自転車盗まれただけじゃん
自転車泥棒(’48)イタリア
この名作を、心の底から名作だと思える自分が嬉しい。
第2次大戦後の混乱期のイタリアを描いているわけですが
その当時の古都ローマの街並も興味深い。
父子を通して街全体が貧困に苦しむ姿をリアルに描いてます。
父と子が自転車を2人乗りするシーンがあるんですが
あ
同じイタリア映画の ライフ・イズ・ビューティフル ニュー・シネマ・パラダイス
にも似たようなシーンがあった。
意識しているのか、していないのか判らないけど、何かしらの影響はあったのかも。
音楽も イタリア系アメリカ人を描いた ゴッド・ファーザー の情緒的なところは
共通するものを感じた。
くすっと笑って、それ以上に切なく感じたのが
お父さんが見栄を張って高級レストランに子供と行くんですけど
子供は当然喜んで、隣の席のボンボンの子に対抗して出てきたチーズを噛んで、
びよ~んと伸ばしたりして(笑)
でも、お父さんが、お金の話をすると食べる手をおいて、うつむいてしまうんです。
結局、父子は肩身の狭い思いをしてしまう。
最後、お父さんを救ったのは誰でもない、わが息子
もう、60年以上前の映画ですけど、父と子の絆は不変なのだ。
先ごろ、英エンパイア誌が「史上最高のワールドシネマ100本」(英語圏以外の外国語映画)
が発表され、この作品が堂々4位にランクされてます。
1位はなんと・・・・
ローマの職業紹介所に並ぶ長い列。失業者アントニオはポスター貼りの仕事にありついた。ただし自分の自転車でという条件。話を聞いた妻はベッド・カバーをはぎ取って質屋へ行き、交換で自転車を受け出す。アカデミー賞最優秀外国語映画賞受賞作
自転車泥棒 [DVD]/ランベルト・マジョラーニ,エンツォ・スタヨーラ
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