今回は
「先住猫がいる家に子猫を迎える時の慣らし方」
についてをまとめました
『子猫』という存在は大人の猫に比較的受け入れられやすい(慣らしやすい)存在ではありますが、もともと猫は縄張りを持ち、初めて出会う相手には恐怖を感じる動物です。
先住の猫が、子猫の出現により「縄張り性」「恐怖性・不安性」の攻撃行動(威嚇など)を見せるのは一般的な行動ですが、対処を誤るとその後ずっと「不仲な2匹」になってしまいますので、子猫を迎えるときにはどうぞ以下を参考にしてください。
1.先住の猫に子猫を対面させる前に、あらかじめ子猫の臭いのするものを与えておく
2.子猫はゲージ(子猫が勝手に出られない、外から中が見える)に入れておく
〇互いの匂いうつしも良いと言われています
【匂い移し】
まず1匹をタオルで入念になでる(特に親和フェロモンの出る頬回りなど)
→ 同じタオルでもう1匹をなでる
→ 最初の猫をなでる → 以降繰り返し
3.先住猫に自由に周りを散策させる
〇先住猫が威嚇(シャーッ、フーッ)する場合
→ 子猫が見える場所でフードを与える
→ 緊張してフードを食べないときは、より美味しいものを与える
(or 緊張せずに食べれる距離まで離して与える)
→ フードを食べるようであれば給餌場所を徐々に子猫に近づけていく
→ 子猫のすぐ横で好物を与える
※ 子猫のいる部屋では緊張で全く食べられない場合などはご相談ください
※ 先住猫さんの緊張が強い場合はフェロモン剤『フェリウェイ』などもオススメです。
(参照:ビルバック・フェリウェイ 動物病院、アマゾンや楽天などで購入できます)
〇子猫が威嚇する場合
→ 子猫のゲージ内に子猫が隠れる場所を作る
※生後8週齢以下の子猫は本来好奇心の方が強いので、その時点で威嚇が激しい場合は、気質的に怖がりな場合もあります。
※特に生後3週齢~半年までにしっかりハンドリングする(人が触る、抱いて連れ歩く)ことで社会化(人や物に慣らす)を充分におこなう必要があります。
4.子猫が急に動いたりしても先住猫に威嚇行動が全く見られなければ、飼主が見張っておけるときに子猫を短時間ゲージから出す
5.問題がなければゲージから出す時間を延ばしていく、並べた皿でフードを与える
また、
同居する猫が増えるときには、以下のものを見直しましょう
・使いやすいトイレの数が猫の数以上あるor充分な広さである
・快適な場所:高所・日向・寝心地が良いなどの寝床が猫の数以上ある
・各猫が避難できる(安心して隠れる)場所がある
・子猫との遊びの時間を充分にとることができる
子猫のうちは双方が比較的慣れやすいものではありますが、猫同士の関係がうまくいかない場合、関係が徐々に悪化することも多いため(特に先住猫が怖がりな性格の場合は要注意)、互いに威嚇しあっている場合や、子猫導入から数日の間に威嚇する回数が増えている場合などは早めに専門家に相談しましょう。
以上の原本PDFファイルを、クリニックHPのサイドバーにも載せています。
必要な方はダウンロードしてご利用ください
(追記:スマフォからはPDFファイルが現在どれも見られません。なぜかわからないのでPCからのアクセスをお願いしますm(_ _)m)
以下参考までに。
子猫を迎えた時に、そもそも子猫の離乳食を盗み食いに来るタイプの先住ネコさんは、子猫慣らしをここまで厳重におこなう必要はありません。ただし、子猫をオモチャにしないようによく気をつけて下さいね。
高齢猫さんや神経質な先住猫さんのところに子猫を迎える時は、子猫2匹で迎えることで、遊びや関心のターゲットが先住猫に向かわず、安心して暮らしやすくなります。
成猫同士で新しい猫を迎える場合も基本の考え方は同じですが、両方の警戒心が強い状態の出会いになりますので(人慣れさせて育てた生後9週以下の子猫は警戒心が弱い)、より注意が必要です。
余談ですが、子猫が怖くて、近づくとシャーシャー言い続けていたタマちゃんも、もうこんなに子猫(中猫)たちに寛容になりました
てか、布団のお部屋で遊んではイケマセン…
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