◇自己破産のおはなし 赤裸々にその過程を書きます | ☆★☆過去ブログ☆★☆

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こちらは過去ブログです

えーと、今日は家の掃除などをしております。

毎日1か所ずつ、掃除したり、時短できることをしようって決めてるんですけど、

なかなかできないもんですね( ´_ゝ`)ノ



さて、ちょっと休憩してるので、

自己破産のことについて少しお話します。

このテーマは、別ブログでがっちりやろうと思って途中までやってるんですけど、

アメブロの不具合っぷりにちょっと嫌気がさしまして、

現在、他のブログに移転中です。

なんで、この話に触れることは最近ほとんどなかったんですけど。

今回のBGM(東京事変 私生活)が、

丁度デイトレで失敗してどん底だったころの曲だったんですよ。

なもんで、いろいろ思い出しまして。

ちょっと書きますね。

えーと、見る人からしたら非常に不謹慎な話になりますので、

そのあたりはどうぞご理解いただきたい。



自己破産が成立したきんのじですけど、

はっきり感想を言えば、

こんなに簡単にできるのか・・・

という非常に軽いイメージを持ってしまいました。

終えた人のほとんどが、同じ感情を持つようです。


今思い返せば、一番緊張したのは、お任せした弁護士さんに初めてお会いした時。

あとは、中立の立場となる「破産管財人」の弁護士さんと面会した時のみです。

最後の裁判所でのやり取りは、非常に義務的で、時間にしたらおよそ5分にも満たない。

この5分間で、300万が帳消しになったというのが事実です。



具体的な流れを。

①弁護士に相談、債務整理を一任

この時点で消費者金融は取り立てができなくなります。

弁護士を通さないとだめってことです。

きんのじは幸い、取り立てをされるほど返済が滞ってなかったので、

怖い思いをしたことは一度もありません。



②弁護士に費用を支払う+方針の決定

弁護士の費用は20万、そして裁判費用として20万の40万を分割で支払います。

以前は月10万ほど返済に充ててたので、それを費用に充てると考えれば非常に楽。

きんのじの場合は月4万を10か月にわたって支払いました。

その過程で、裁判所に提出しなくてはならない資料を集めます。

具体的には過去2年間の収入の状態と、株取引の履歴、そして銀行などの履歴です。


きんのじの場合、300万の借金に対し、

過不足金計算をして差し引いても、240万ぐらい借金が残ったんですね。

この時点で、

A、240万を無利息で、できる限り少額で分割返済できるように相手に交渉する

B、個人再生法を適用し、100万を3年間で返済する

C、自己破産をし、免責を受けることによって借金を0にする

という3つの方法が提示されました。


Aの場合、取引の期間が長い人は、過不足金の請求により、

むしろお金が戻ってくる場合もあるので、そういう時には有効。

Bの場合、財産をすべて奪われることがないので、持家や車がある人や、

もしくは知人などに借金がある場合(自己破産はすべての債権者に発動される)に有効。

A,Bに該当しなければ、Cを選択するのが最善策ということです。


実際に自己破産のデメリットと言えば、

a,ブラックリストに載るので、10年前後は借金ができない。

b,官報に名前が掲載される。

c,裁判中は特定の職業に就けない。転居や長期旅行が困難。

この程度です。


aに関しては、むしろ当然なことを当たり前に行うようになるだけで、プラスなことが多いです。

要するに、自分の稼ぎの範囲で、買い物をしろということ。

ローンができなくなるのは不便ですけど、逆に浪費を抑えることになってますね。

VISAカードなども使えなくなるんですが、そこはスルガ銀行があります。

スルガのカードはVISA代わりに使えるんですよね~ほんと便利です。

bに関しては、別に官報を読んでる人なんてほとんどいないんじゃないかって感じ。

cに関しても、要職についてる人は職業制限されて厳しいですけど、3か月前後の期間だけです。


すべてを考慮した上でも、自己破産をしてしまったほうがいいですと、

弁護士の先生にすすめられ、きんのじもお願いすることにしました。

きんのじが一番心配していた、両親に知られるのでは?というのも心配無用でした。

一緒に住んでない限り、知られることはないそうです。


実際、「自己破産」というレッテルに名前負けしてるような気がします。

負け犬の烙印ではあるけど、失敗した人への救済でもあるわけですからね。



③全て集まったところで裁判所に申し立て

これはすべて弁護士さんが行ってくれます。

申し立ての時点で、破産管財人が決定し、面談の予定を決めます。

さらには債権者集会(簡易裁判のようなもの)の期日が決定します。


④破産管財人との面談

きんのじの場合、借金の原因がデイトレードによるものです。

基本的に、浪費やギャンブルなどによる借金で、自己破産はできません

デイトレードも投機的なもの、ギャンブルのようなものということで、この対象でした。


しかし、それでも自己破産できるというのには、方法があって、

この事件を少額管財事件として取り扱うこと。

具体的には、破産管財人という調査員を立てて時間をかけて調べることによって、

その意見を参考に、裁判所が最終的な決定を行うと。

これをしない場合には、実際に裁判官を立てての裁判のような形になるようですね。


で、きんのじは破産管財人と面談しました。

要するにあれこれ調べられるわけですよ。

隠してる財産はないか、とか。

破産管財人の先生は若い弁護士先生でしたけど、

国際弁護士ということもあり、非常に立派なオフィスの中にいらっしゃいました。

セキュリティーも万全で、お高い秘書がいるような場所で緊張しました。


ある意味、自己破産の過程の山場の1つでもあったんですけど、

2つほど引っかかることがありまして。

管財人先生

「ギャンブルなどはやられてないのですか?」

きんのじ

「あ、まぁたしなみ程度に」

管財人先生

「今もやられてるのですか?」

きんのじ

「(あ、そうか、やばい) い、いや、今は全く・・・」

思わずドキッとしました・・・。

パチンコでは借金してないという自負が、ついポロリと出そうになって。

一般の人たちからしたら、デイトレードもパチンコも、投機の1つにまとめられてしまうようですね・・・。


そして最後に

管財人先生

「基本的に、デイトレードや投機的な事柄での自己破産は、難しいと思ってください」

きんのじ

「(え?はっきり言われたけど・・・大丈夫なのかな・・・) は、はい」


こんなにはっきり言われて、

結局免責は認めらないってなりそうじゃないですか!

万が一、免責が認められないと、その後に他の手段を取るというのは不可能になります。

つまり、最後の手段でもあるわけです。


帰りのエレベーターで、こちらの弁護士の先生に

きんのじ

「あ、あのー。これって大丈夫なんですかね?」

弁護士先生

「まぁ大丈夫ですよ。投機的な事柄であっても、最終的には裁量で免責になる場合がほとんどですから」

きんのじ

「(超不安)・・・は、はぁ。」


この日から、決定のある日まで、何度も弁護士先生に「大丈夫なんでしょうか?」とメールして。

それでも先生は「免責になる場合がほとんどなので、まぁ大丈夫ですよ」という、

なぜかはっきり言ってくれない曖昧な返事ばかり・・・。

ここから決定のある日までの2か月が一番怖かったですね。

丁度3月~5月ですけどね。



⑤債権者集会

実質、借金が免責されるのが確定する簡易裁判のようなもの。

東京地裁に出向いて、集会場で行うものです。

会場はすごい賑わってます。

小さい会社から、きんのじのような個人まで、たくさんの破産者が・・・。

こんなにたくさんいるのか~と圧倒されてしまいました。


会場にはテーブルが6つあって、

そこで順次、名前を呼ばれて執り行われます。

もちろん、債権者への説明ですから、場合によっては怒号が飛び交うことも。

当日はそんな集会はありませんでしたけどね。


いざ、きんのじの番に。

「お待たせいたしました。きんのじさまの債権者集会は、○番のテーブルで行います。」

緊張して弁護士先生とテーブルに向かうと、

そこには座席が8つほど。

お誕生日席に裁判官と破産管財人の先生。

片方に債務者のきんのじ側。

もう一方に債権者の席が。

しかし、債権者は誰もいません。


自己破産をする時、債権者というのはその申請の時点でほぼ取り立てをあきらめるようなんです。

つまり、金もない個人をつついてもしょうがないということ。

踏み倒された借金の額は、損失として計上するほうが税金対策になるんだとか。

だから、債権者集会にももちろん出席しません。徒労です。

さらには、自己破産が失敗したとしても、取り立てるのはごく希だそうです。

お金がないのにわざわざ来るってことは時間の無駄ととるようですね。



いざ債権者集会が始まります。

裁判官

「これから、きんのじさんの債権者集会を行います。では、管財人、報告を」

管財人

「はい、きんのじさんの調査を行いましたが、特別な財産などもなく、

今回は裁量による免責ということで、よろしいかと思われます」

裁判官

「わかりました。債務者側から意見はありますか?」

弁護士先生

「特にありません」

裁判官

「きんのじさん、今回の調査を考慮し、1週間後に裁判所の最終的な判断を書面でお送りします。

それでは、これにて手続きを終了いたします」



これ、だけです。

これだけ。



1週間後には免責の書面が送られてきました。


リーマン退職→(現在30歳)パチ・スロで凌ぐ→国家資格で独立  勝ちたいきんのじの実践日記(´・ω・`)-090630
これにて、晴れて300万円の借金は、ゼロになったわけでした。

思えばマルイの赤いカードから始まった、当たり前のような分割払い。

そして、生きてる間のほとんどの期間でつきまとってた借金というものから、

一切の解放をされた瞬間でもありました。
もちろん、これからはお金を借りることはできないという、

そういうプレッシャーはあるんですけどね。



以上が、きんのじの自己破産の流れです。

今からちょうど2年前・28歳の夏、過労で会社を辞め、デイトレードを始めました。

そして2か月余りで借金が50万から300万に。

派遣社員と塾の講師のかけもちで、なんとか返済しようと頑張りましたが、

減るのは返済額10万のうちの元金5万。

これを丸5年間は、体がもたないと感じました。


そこで弁護士先生に相談したのが、1年ほど前の2008年5月。

そこから半年かけて費用の支払と裁判所への提出書類を集め、

2月に裁判所へ申請。

3月に管財人との面談。

そして5月に債権者集会、1週間後に免責という流れですね。

振り返れば、ほんとにあっという間でした。


きんのじがこういうことを書いて何を言いたいかといえば、

苦しんでる人にぜひとも参考にしてほしいということだけです。

自己破産というのは、救済の手段ですから。

ただし、これに甘えてほしくないとも思います。

八方塞がりになって、努力もして、それでも駄目なら、

そこに道があると考えてほしい。



最後になりますが、正直言って、きんのじが言うことでもないとは思いますが、

こんなに簡単に自己破産ができるのはどうかなーと思ってしまいました。

きんのじの場合、当時小売店の店主をやっていたこともあり、

利息を抑えるために、店の売上を一時的に借りて返済していたことありました。

店の売上の納期にはまた引き出すという感じです。

これによって、そうとうな利息を抑えることができたんですけど、

50万とか数10万の単位で、消費者金融から引き出したり、返済したりしてたわけです。

簡単にいえば、通常ではありえないようなお金の流れですよね。

でも、こういう部分には一切触れられることもなく、裁判は済みました。


いや、もし、調査が甘いのなら、

借りるだけ借りまくって踏み倒すというケースも可能じゃないかと思えたんですよ。

自己破産できるぎりぎりのラインまで借りて、お金はタンス貯金。

そして破産すれば、何100万というお金だけが手元に残るわけです。

もちろん、たかだか何100万のお金のために自己破産をする人もいないと思いますけど、

犯罪に使われる可能性はありますし、

実際にこのような手口で荒稼ぎをする輩もいるようなんですね。


だから、自己破産を体験した身分で言うのもなんですけど、

自己破産成立までの過程に対して、疑問を投げかけたい。

それと同時に、自己破産という手段を、もっと知ってほしいと願って、

この記事を書きました。