実はあまり知られていない生命保険料控除の利回り
最近では保険不要論を唱える本が数多く出版されている中で、本当に生命保険に入るべきか悩んでいる方も多いと思われます。掛け捨てタイプの保険は毎月の支払いがもったいない気がするし、貯蓄タイプは今では積立利率が低く、入るメリットがないと語られがちです。しかし生命保険に加入すると、年末調整においてその年に払い込んだ生命保険料のうち一定額が課税対象の所得から引かれるため、その分所得税や住民税の負担を軽くすることができるのです。サラリーマンの方であれば会社の年末調整にて生命保険料控除の申告をするだけで簡単に節税が可能となります。では実際に生命保険でどれだけ節税ができるか以下の例でシミュレーションしてみましょう。(前提)貯蓄型の保険に加入年間所得: 500万円年間保険料: 12万円(毎月1万円支払)控除限度額: 一律40,000円(所得税) 一律28,000円(住民税)*控除限度額は条件に応じて異なるので、国税庁のページをチェックしてください。『計算』<生命保険料控除ある場合>(5,000,000ー40,000)×20%ー427,500=564,500円←所得税額<生命保険料控除ない場合>5,000,000×20%ー427,500=572,500←所得税額【年間節税額】572,500ー564,500=8,000円【年間所得税節税利回り】8,000÷120,000=6.6%さらに住民税分を考慮すると、、、住民税減税額28,000×10%=2,800円【年間合計節税利回り】(8,000+2,800)÷120,000=9%以上から、毎月1万円の生命保険料の支払で年間9%もの節税利回りとなります。一般に株式投資だと毎年9%もの平均リターンを得るのは非常に難易度が高いですが、この生命保険料控除を使えば安定して節税することが可能ですので、結果としてお金は増えることになります。最近では低金利かつ円安を見込んで、外貨で積立するタイプの貯蓄保険も続々登場しており、保険で資産運用している方も増えてきている印象です。保険はあくまでも死亡保障がメインですが、生命保険控除の利回りを活かして資産運用の一部として活用するのも賢い方法です。