冠動脈 狭窄 | リハビリに注ぐ少々のスパイス

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臨床での疑問をもとに、色々なことを書いています。
教育にも興味があるので、少しでも多くのセラピストのためになる記事を書きたいと思っています。

こんばんわ。

祖母が入院して4日経ちました。
今どのような状態かはまだ情報がありません。
明後日お見舞いに行こうかと思っているので、またその時に状況をお話したいと思います。

それまでに冠動脈のお勉強でもしましょうか?

冠動脈とは言わずと知れた心臓への栄養血管です。
この血管が詰まってしまったのが心筋梗塞ですね。
では、もう1つ冠動脈の代表的な疾患に狭心症があります。
こちらは、血管が狭くなってしまった状態、つまり狭窄がある状態です。

ここまではよくご存知の方が多いでしょう。
では、

狭心症⇒心筋梗塞

この図式が成り立つのでしょうか?

答えは△です。

曖昧な答えで申し訳ないですが、確かに半分正しいんです。
急性心筋梗塞の方で発症前に有意狭窄を認める方の割合はおおよそ半数とされているんです。
つまり、半分の人は有意狭窄がありそこが完全に詰まってしまい心筋梗塞となる。
もう半数はそこまで血管が狭くなっているわけではないのに、完全閉塞してしまう。

ということ。

これはどういうメカニズムで起こっているかというと、不安定プラークってやつが重要な役割を演じています。

プラークには大きく分けて繊維性プラークと脂質性プラークがあります。
繊維性プラークは安定したプラークで、労作狭心症なんかでみられます。
一方、名前からして柔らかそうな脂質性プラークというのがいわゆる粥状動脈硬化といわれる血管の狭窄をきたす病態です。

脂質の代謝に問題があるようですね。

こいつはジュクジュクしているから(たぶん、触ったこと無いけど。笑)すぐに壊れてしまいます。
壊れると血栓が出来ていっぺんに完全閉塞を起こします。
不安定狭心症や急性心筋梗塞を引き起こします、病態は同じですのでこれらを急性冠症候群(Acute Coronary Syndrome:ACS)といいます。

このような考えが現在では主流となっています、だから一概に狭心症が進行してきて完全に冠動脈が詰まったら心筋梗塞という図式は成り立たないんですね。

ここは病態を把握する上でも重要な内容となります。

なんか、話が長くなっちゃいましたけど、あまり冠動脈の生理学てきなお話ができていないですね・・・

また次回にしますか。笑

触りだけお話しておくと、冠動脈って他の血管に比べると安静時から余力が少ないんです。
他の血管だったら例えば運動したら血流を上げて血液量を増やすことができるんだけど、冠動脈はそういう余力ははじめっからなくて、割りに目一杯血液を流しているんですよね。
そんな日ごろから頑張り屋さんの冠動脈さん、多少狭窄を起こしても気付きません。
鈍感なんです・・・

それがまた悲劇を招くこともあるんですけどね・・・

そういう話を今日したかったのに。笑

まぁ、仕方ないのでまた次回にしましょう^^

PS
呼吸療法認定士の試験対策もだけど、最近うちの病院では呼吸が熱い。
なんか重症だけど良くなりそうだったり、良くしてあげたい患者さんがたくさん入院してきている。
なんだろう、止めようのないやる気が漂ってる。
誰も僕を止めることはできない。笑
またそっちのお話もしていきますね。