「あなたは心が弱い」
「私は意思が弱いなぁ」
そう誰かに叩かれて、落ち込んでいる方や
自分で自分を責めてしまっている
そんな方たちに向けてお伝えしていきますね。
叩く人は、叩く人なりに問題を抱えている人なので
それは横において考えていきましょう。
「心が弱い人、意思の弱い人は存在しない」というお話ですが
言葉の通り、本当に存在しません。
落ち込んでいる人(他者からみて心の弱い人と見える人)だって
明るく元気にやりたいにきまっています。
何かが続かない人だって
楽しくそれを続けたいにきまっています。
緊張してしまう人だって
緊張なく過ごせたらと思いながら何とか生きています。
そんな人たちに
「ネガティブに考えずにポジティブに考えようよ」
「意思で貫ぬきなさい」
「誰だって緊張するんだよ」と
相手を理解しようとせず、自分の不安さを圧しつけてくる人達がいたりします。
「こういう風に考えたら捉えたら良いんではないでしょうか」等と
変なアドバイスをして生計を立ててらっしゃる方なんかもいたりします。
でも苦しんでいる人は、そんなアドバイスたちに対し
「それが出来ていたら、とっくにやってるよ(# ゚Д゚)」と怒っているのではないでしょうか。
苦しんでいる人の多くは、分かっているが出来ない状況なのです。
分かっちゃいるが出来ない。
そこに葛藤はなく、本当はしたくないんだというような事もありません。
考え方、捉え方という認知の部分は正常です。
そこに認知が歪んでいるからとか
考え方が偏り過ぎていてオールオアナッシング思考なんだよ
というような問題提起をして考えを修正しようとする事は
本来必要がない事なのです。
認知は歪んでいないし、思考も自動化もしないです。
思考は従属しているだけです。
頭で考えて、何とか出来たら
1人で何とかなって良くなっているでしょう。
人間の脳は、二重構造で出来ています。
大脳皮質と大脳辺緑系です。
大脳皮質は、理性
大脳辺縁系は、本能
ロシアの小説家フョードル・ドストエフスキーは、
人間の理性と本能の戦いをこう残しています。
「神と悪魔が戦っている。そして、その戦場こそは人間の心なのだ。」
ダイエットしたいのに、どうしても甘い物をやめられない。
まさに、戦場です。脳内の矛盾は葛藤を生み苦しみます。
理性と本能が戦うと、人間は理性を司る生き物なので
理性が勝つと思われるでしょうが
本能が圧倒的に有利です。
だから、無意識に任せようというような言葉が独り歩きするぐらいなのです。
思考を駆使して何とかしようとすることは表面上に対する対処療法に過ぎないのです。
出来ないことには、それなりに理由があるのです。