科学コンクール | しんりの手 :psych NOTe

科学コンクール

年度末で忙殺されてます。そんな中、市の中学生と高校生の科学コンクールの審査員みたいなことをしてきた。最近の高校生はよく学んでいるね。

応募作を読むまではかなり否定的な気持ち。こんな忙しい時期にやるなよ、なんて思っていた。でも応募作の質の高さと、生き生きとした高校生達に直接会ってそんな気持ちも吹っ飛び、かえって気持ち良くさせてもらったよ。

僕が審査に関わったのは心理学の分野だった。例えば一人の子は認知心理学の実験の発表をしていた。斜体や太字を使った科学的な文は読みやすいか、という実験を40人も被験者を使い、F検定までしていた。手直ししたら心理学雑誌に発表できる実験だよ。しかもこの子は自身でやった分量が100%で、親と先生の分量が0%と書いてあった。最近の子は進んだ勉強をしてるんだな。

ま、中には高校生らしい子もいて、「研究方法が分からなかったので先生に聞いたけれど、先生も知りませんでした」と正直な告白を書いている子もいた。んん。かわいい。

質はさておき、高校生って素直で良いね。自分の知りたいことを自分で実験して検証しているのが応募作を読むと素直に伝わってくる。新鮮で読んでいて気持ちよかったよ。大学院生になると自分の知りたいことを研究している人は減って、教授の研究の延長をしているだけの人が多い。そんな状況に慣れた僕等に新鮮な空気を吹き込むティーンエイジャーの活気に触れて、初心を思い出したよ。高校生、ありがとう。