スティックの選び方 | ドラム練習帳

ドラム練習帳

ドラムについての情報をまとめています。

スティックによって鳴る音や叩き心地が大きく変わってくるので、ドラマーにとってスティックの選択はとても重要な要素です。スティックを選ぶときに気を付けるポイントは、材質、太さ・重さ、チップ、ショルダー、長さなどです。

①材質

主なものにヒッコリー(クルミの木)、オーク(ブナの木)、メイプル(楓の木)があります。他にもローズウッド、黒壇、カーボン、ポリカーボネイト、プラスチック、金属、アルミニウム、カーボン、ナイロン(チップ)などがあります。最近は特徴的な塗装が施されているものや、内部に電飾が入っており見た目にも様々なものもあります。以下は代表的な木材とその特徴です。価格は機能にもよりますが、1セット600~1000円くらいです。

ヒッコリー(H)

最も標準的で多くのドラマーに愛用されている。軽く、しなりが良く,折れにくい。クリアで芯のあるサウンド。木目が白い。
オーク(A)

重くて固く、無機質でしっかりしたパワーのある音を出すことができる。コスパが良く折れにくい。コントロールが難しい。木目が黒い。
メイプル(M)
軽くて固く、明るい音色が特徴。折れやすい。コントロールがしやすい。ジャズなどには適するがロックには適さない。木目は白く荒い。

②太さ・重さ

太さは14mmが標準です。太いほど大音量、細いほど繊細な音を得やすくなります。重さは密度によって異なります。手の大きさやスティックを振ってみた時の感覚を確かめます。ドラムを叩いた時の音も違うので、演奏する音楽に合わせましょう。また、左右のスティックの重さを揃えないと演奏にも影響します。計量器などでしっかり量りましょう。

③チップ

チップの形も音色や音量に影響を与えます。特にシンバルを叩いた時の音の変化が顕著なので、気を遣うと表現にも幅が出ると思います。以下は代表的なチップの形状・材質とそれぞれの特徴です。

ボール(球型)…接触面積が最も小さいため粒立ちがいい。音が揃いやすい。すなわち音色の変化がつけにくい。

スクエア(円筒型)…接触面積が広く、大音量を得られる。

ティアドロップ(涙滴型)…接触面積の変化がつけやすく、音色の変化がつけやすい。すなわち音が揃いにくい。オーバルと呼ぶこともある。

トライアングル(三角型)…ティアドロップの特徴を強めている。接触面積の変化が大きく、音の変化が大きい。ティアドロップと呼ぶこともある。

プラスチック…耐久性があり、音がクリアで固め。

ブラシ…叩くというより撫でるように演奏する。ノイジーで優しいサウンド。

ダブルグリップ…両側がグリップになっている、先端が重くなりパワフル。

④ショルダー

ショルダーにも長短があります。演奏時のドラマーの感覚に最も影響を与えます。ショルダー部分が太いと先端に重心を感じ、細いと手元に重心を感じます。これによってバランスポイントも変化するので、持つ位置を変えるなど工夫しましょう。

⑤長さ

400mmが一般的です。長いほど大音量になります。短いほど小回りが効くようになります。子供用など短いものを使用しているとプレイスタイルにも影響するので、自分に合ったものを選んでください。

⑥その他

木目が真っ直ぐなものの方が折れにくいです。また、平らな所で転がすことで曲がっていないか確かめることができます。念のため確認するといいでしょう。