新銀行東京はトリプルBマイナス | 公会計の動向

新銀行東京はトリプルBマイナス

 日経は3月29日に「新銀行東京、400億円出資可決・都議会」を掲出。

 記事は、経営難に陥った新銀行東京(東京・千代田、津島隆一代表執行役)への400億円の追加出資を盛り込んだ東京都の20年度補正予算案が28日の都議会本会議で、自民、公明の賛成多数で可決、成立したと報じる。同行への監視強化など付帯決議を付けており、都は経営を監視するため、4月1日付で産業労働局に金融監理室を設置するとのこと。石原慎太郎知事は議会閉会を前に追加出資に至った事態を謝罪し、その後の記者会見で「(11年4月までの)私の在任中にメドをつけ再建を果たす」と強調したとか。都議会では補正予算案の可決後、経営悪化の責任が石原知事にあるとして、民主などが知事の問責決議案を、共産が不信任決議案をそれぞれ提出したが、いずれも賛成少数で否決したとのこと。都知事への不信任案は東竜太郎知事に出されて以来、43年ぶりで、問責を含め石原知事の責任を追及する決議案が出たのは今回が初めてとか。

 日経が3月29日に掲出した「新銀行東京の長期優先債務4段階格下げ・JCR」は、日本格付研究所(JCR)が28日、新銀行東京(東京・千代田)の長期優先債務の格付けを「シングルA」から「トリプルBマイナス」に4段階引き下げたと報じる。4年後に黒字化する再建計画の達成が困難で、都の追加的な財務支援も見込みにくいと判断し、格下げしたもので、格付けの見通しは「ネガティブ」とか。