マイクロソフト
パッケージソフトから
クラウドビジネスに重点を置く
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米マイクロソフトは「オフィス」をインターネット経由で
機能を提供する「クラウドコンピューティング」への対応
を加速させている。
クラウド化により、パッケージソフトの販売からネットを
通じたサービスへの提供へとビジネスを変革していく戦略
である。
クラウドコンピューティングを巡ってはグーグル、アップル
、アマゾン等との顧客争奪戦がエスカレートしている。
次世代「オフィス」は次世代OS「ウインドウズ8」に対応
し、キーボードだけでなく、タッチ操作や専用ペンでの入力
も可能である。
スマートフォンとも連携させ、データや文章をオンラインで
保存するMSのサービス「スカイドライブ」を組み合わせ、
パソコン、タブレット、スマートフォンなど端末を跨いで
使うこともできるようになる。
これまで単品ソフトで稼いできたMS(マイクロソフト)に
とって、クラウド化はもろ刃の剣でもある。ソフト市場を
自ら破壊してしまう可能性があるが「現実の時流」には勝て
ないと判断したのだろう。
一般消費者向けでは米グーグル、法人向けでは米セールス
フォース・ドットコムが先行したクラウド化で、パッケージ
ソフトに代わる”機能”が無料や低価格でネット経由で利用
できる現状である。MSが稼いできた従来の手法は通用しな
くなってきたのである。
MSは一気にクラウド化せずに少しづつ進めている。
「マイクロソフトは全てのニーズに対応できるのが強み」と
パルマー(CEO)は言っている。
<米IT、クラウドコンピューティングが主戦場に!!>
米IT業界の主戦場は今や、クラウドコンピューティングである。
使える機能やソフトの品揃えや使い勝手を高め、企業や一般
消費者を取り込み、従来のソフトの販売ではなく、機能などの
利用料やネット広告で収益を確保する手法である。
◆グーグルは、ネット検索や電子メールを始め、多くの機能を
無料で提供。一般消費者の認知度を高めて、ネット利用を促し、
広告で稼ぐ事業モデルで成長してきた。
また携帯OS「アンドロイド」も無償提供している。
◆アマゾン・ドット・コムは書籍や雑貨、家電製品など、自らが
手掛けるネット通販事業とは別に、企業や個人にデータを保存
する「場所を貸す」事業も手掛けている。
◆アップルは自社製品の間で購入した楽曲などのデータを共有する
クラウドサービス「icloud(アイクラウド)」に参入。
ユーザーの囲い込みに力をいれている。
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著 近藤ナオ