詳しくは次回の連載コラム、「プレスリリースを書いてみよう!」で

お伝えしますが、中小企業・個人事業主など、

テレビPRに慣れていない場合は、自分が普段よく見ている

「情報番組」や「ワイドショー番組」を2~3選んで、

情報提供および取材依頼(プレスリリース配信)をすることを想定するといいと思います。


見慣れた番組なら、コーナーの趣旨なども理解できているでしょうし、

仮に「取材が殺到」なんてことになった場合でも、対応がしやすいはずです。

「情報番組」や「ワイドショー番組」は、平日の午前中や昼に放送が集中しているので、

見る機会がない場合は、VTRに録ってじっくりと

番組を研究してみるのもいいでしょう。


見ることが無理な場合でも、インターネットなどで番組に関する

情報くらいは、調べておくことをおすすめします。


間違っても、「100媒体にプレスリリースを配信して、一気に有名になってやる!」

などというヤマっ気は出さないこと。

番組内容も理解せずに、プレスリリースだけを闇雲に送っても、

効果の薄い、無駄な作業だけが増える

PR活動になってしまうのは、すでに書いた通りです。


効率よくPRするにはそれなりの情報収集、勉強が必要です。

自分たちの商材に合った番組を見極めること、

アプローチ方法を研究することが重要です。

そのためには、まず番組内容を知って、理解することです。


テレビで取り上げてもらい、計り知れないメリットを手にしようと

目論む企業の努力や心情は、テレビ側も良くわきまえています。

番組内容も理解せず、何も知らずに

「取材してください」と働きかけても、勉強不足はすぐに見透かされ、

相手にはしてもらえません。残念ながら、番組に全く関係ない情報を

相手にしていられるほど、テレビマンに余裕はないのです。


だからといって、見当違いの情報提供をしたからと言って、

「出入り禁止」「電話禁止」などの措置が取られるようなことはありません。

私が、テレビの制作現場で働き出した当初は、

取材の売り込みがある度に時間を取って対応していましたから。


しかし、テレビ側の制作者、その先にいる視聴者の立場からすると、

番組趣旨を理解した上での売り込みでなければ、

忙しい時間を費やすのが、無駄であるとしだいに感じて馬鹿馬鹿しくなっていくのです。

 私の場合は最終的には、テレビ局に出入りしていた

PR会社のかたとは直接お会いすることはほとんどなくなり、

情報提供(プレスリリースの配信)は全て郵送かFAXでお願いしていました。


番組ディレクターといえども人の子です。

自分の番組には、愛情もありますし、誇りも持っています。

番組の趣旨とかけ離れた情報の提供は、番組を知らない証であって、

押し売りと同じ。


ガッカリもしますし、ウンザリもしてしまいます。

相手の懐に入るには、まずは相手を知ること。

これは、PR活動の大前提です。テレビ番組で紹介してもらいたいのなら、

番組を研究し、商材に見合った番組を選定すること。


この下準備が、効率的なPR活動につながります。