「被曝」いったい、みんな何を食べているのかな | Imagine - Empty Boat

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「いったい、みんな何を食べているのかな」 
毎日がサバイバルな東京・食事事情

築地でこの放射能の影響で、卸業者がやめているという噂があったので、関係者に聞いてみました。
そういう話はなかったのですが、面白い話を二つ聞きました。
一つ目は、魚の値段が変化している事です。
「太平洋のマグロとインド洋のマグロだと、近海の太平洋のマグロの方がもちろん高値でした。
 中身が違う。
 その値段の逆転がはじまっている。
 味とは関係なく、これは、あきらかに放射能の影響がでてきている。
 消費者の志向の反映でしょう。
 インド洋マグロが高くなってきたのは。
 安全だと思うほうを選ぶ感覚の反映でしょう」と。
さらに続けての話では
「築地の市場と言うのは、卸は経営は年配の人が多いから、この件でたたむと言う話はまるで聞かないけど、
 ビキニの核実験の頃に、あのあたりの魚が売れなくなったのと似ていると話している。
 もちろん、今回は、その規模の話ではないけど」と。
市場でこういうお仕事をされていると、いつもは家に、家族のために、
余った魚を持ち帰るのが日課だったのですが、これがぱったり止まったそうです。
築地の市場は、全国各地から魚はくるのですが、
やはり主な漁場は静岡から北海道沿岸の特に太平洋側。
自分たちが主に扱っている魚がどのくらいのリスクがあるのかがわからないことが背景にあります。
 
それでも、まだ家で食事をするだけなら、自分で産地を細かく調べれば、なんとかなるかもしれませんが、
外食をせざるを得ない仕事環境の女性からはちょっとした悲鳴が聞こえてきます。
 
ある女性は
「ちょっとしたテイクアウトの店で、これまで有機野菜が中心で産地表示があったから、買っていたのに、
 その表示が消えた。
 基準値以内だから大丈夫というけど、夏場だから東に産地は移っているはず。
 これで昼は掛け蕎麦ばかりになった」といいます。
 
きのう、友達の女の子から電話もありました、
「いったい、みんな何を食べているのかな。
 私は外食が仕事でさけられないし。
 しょうがないからにあまり食べずに飲むしかない。
 外国ビールかワイン。
 スペイン生ハムとか外国の鴨。
 パスタは安全度の高いトマトパスタ。
 パスタの具で悩む。
 ベーコンやミンチは避けたほうがよくないかな。
 どう思う。
 だから具がナスなら妥協。
 食べものが毎日、サバイバルだよ。
 どうしようといつも思う。
 こんなことは今までなかったよ」

外食を避けられない東京のビジネスマンは、みんな内心同じ悩みがあるはずでしょう。
知人のサラリーマンも
「食べなくなりました。
 外食に行っても食べられるものがない。」と言います。
ただ、現実には都内の外食産業は少し持ち直しています。
利益率が上がったという話を聞くと、原価が安くなっている以外に理屈はありませんし、
原価の安くなった原材料が何かすぐ見当がつきます。
こうした事も背景にあるでしょう。
チェルノブイリに詳しい専門家は
「欲望の歯止めが効かないのが、脳の被曝の症状の一つ」とぼくに言い放ちます。
食欲も性欲も欲望の脳の歯止めがとれると彼は言いますし、
「どか食いが多くなるよ。
 外食にも頻繁に行くしか、食べ続けるから」と言います。
これも嫌な予言です。
食べれば食べるほどの悪循環。
やはり毎日がサバイバルです。
 
こうした中で主食のお米まで、一キログラム当たり五百ベクレルという基準を設定するのは理解不能です。
このレベルの主食を食べ続けると内部被曝のレベルは本当に追い詰められます。
この国の政府が、国民の健康を守らない事が、さらに鮮明になっています。
産地表示を極力やめさせてこちらに選択の自由を奪い、高い暫定基準値を続けて、
一部の生産者を守る事で大多数の国民の健康を犠牲にすることが、この政府の方針としか思えません。
あきらかにおかしいことです。
米は死活問題になります。
食事はさらに追い詰められてゆきます。

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