三橋貴明氏の韓国不要論の背景 | 果樹園の草むしりおじさんpart2

果樹園の草むしりおじさんpart2

ブログの説明を入力します。

三橋貴明氏は「韓国経済崩壊論」でネットから登場した人物だ。

彼の本業は中小企業診断士で、経済学者ではない。経済学者からは相手にされないというのも主張がデタラメだからにほかならない。

先の著書は経済論ではなく、「日本は韓国や中国より優れている」と証明したいだけ。


そして論理のすり替えを自信ありげに平気でするのが得意だ。

例えば「自国通貨建ての内国債は破綻しない」という主張だが、高率のインフレーションを破綻ではないと言っているのだ。

若い経済評論家の上念司氏から見ればぼろくその批判対象者となる。

そういえば、TPP論議華やかなりし頃、日本共産党の言い分を側面から補足するような主張をしていたのを思い出した。

市場経済、グローバリズム、金融資本の否定、新自由主義を否定する保護主義的ナショナリズムが彼の主張だ。

米国式マルクス・レ-ニン主義運動の日本展開こそ彼の経済論評ではないか?

彼の言う「経世済民」とは上記の基での社会主義経済だ。

政治的には日韓断交を吹聴し、経済面から国益にならないと主張する。

国益にならないから断交しても損じゃないと言いつつ断交を推奨している。
国益から見れば日韓関係の重点は安全保障だが、それには意図的に触れないようだ。

このような彼をネット社会の嫌韓ブ-ムが押し上げたと言えよう。

三橋貴明氏の「韓国不要論」は左翼の「日韓分断工作」と瓜二つであると言いたい。

ところで三橋氏の掲げる反グローバリズムは統一された思想ではないが、グローバル資本主義に反対する様々な社会運動を包括した呼び名となっている。

環境、開発などのNGOや学生、労働者、農民から幅広く支持され、TPPなどの自由貿易の国際的枠組みや移民の受け入れを否定し、自国本位とする風潮を形成してきた。

つまり反グロ-バリズムとは保護主義、一国平和主義の温床となっているのだ。

経済学者のジャグディ-ジュ・バグワティ-は、反グローバル化の主体勢力は先進国の労働者、地球環境論者、途上国の労働者が搾取されていると主張する人々、市場経済にそもそも反対な共産主義者であると指摘する。

日本経済を考えてみた場合、グローバル化がまだまだ足りない。安全保障においても武器輸出規制や自衛隊への縛りなどマイナス要因ばかりだ。

グローバル化も反グローバル化も必ずしも幸福の尺度とはなり得ない。
国民全体としてどうなるかという尺度の一つがGDPだが、グローバル化を拒否して日本のGDPが上がることはあり得ない。

幸福度という尺度から見ても上位はニュージ-ランドや北欧、オランダなど、グローバル化した国が多く、日本は24位で幸福度は低い。