ポール&スージー夫妻のワークショップを終えて、

あらためて、その教えの深さを感じています。


2週間近くが経った今、自分なりの理解を、まとめて見ます。



解剖学講座は週末、陰ヨガの理論と実践講座は月曜と火曜と分けてありましたが、

内容的には、一連の教えが積み重なっていくもので、

実際、大部分の人は、通しで参加していたようです。




まず第一に、解剖学をこれほど楽しく学べたのは初めてでした。


それは、解剖学に付きものの、教科書的な学習ではなくて、

すべて具体例をつうじて学んでいくからでしょう。


ペアまたはグループワークを繰り返しながら、

参加者全員がそれぞれの身体を動かしたり、触ってみたりして、

骨の構造やROM (Range of Motion) といわれる可動範囲を体感していきます。


わたしも、自分の骨格について新しい知見を得ることができました。

また、身体を16の部分に分けて考えることで、色々なポーズを分析してみます。

【DVD】ヨーガのための解剖学 by ポール・グリレー で紹介されていることも、

ふか~く納得、再確認することができました。


さらに、最新の研究の成果についての紹介も、とても刺激的でした。

とくに結合組織について目の当たりにできてイメージが広がりました。

アタマで理解していたことが、もっと具体的にココロでも納得できたというか・・・。




第二に、心を打たれたことは、ポールのこんな言葉です。


陰ヨガは、ハタヨガという伝統の中の、ある一面であり、

トレードマーク(登録商標)ではない。

陰ヨガとは、一人ひとりが実践して、その人なりの教え方をすべきものであって、

僕は、特定の教え方を人々に強制するつもりは、まったくない」


彼の教えは、一貫して、非常に Empowering と感じました。


日本語では、何と言えば良いのか・・・

”力をあたえて、その人の能力を引き出す” 

が近いかな。

 


どんなプラクティスをすべきか―――

自分を信じて、直感に従おう。

そして、人の言葉を鵜呑みにせず、自分の身体で試してみよう。




最後に、参加者一人ひとりが、自分で答えを見つけるべき

大きな問いが、心に刻まれました。



ヨガのプラクティスを続ければ、いつかは自分のROMに達し、

体組織はそれ以上伸びず、

そこから先は骨と骨がぶつかる コンプレッションに達する時が来る。


それでも、あなたはプラクティスを続けますか? 

その理由は?

その時、感情的には何を感じるだろうか? エネルギー面では?


こういった問いに自分なりの答えを見つけることが大事である。


あなたの生徒達には、それが感じられるだろうし、

指導者としてのスキルや資質として、現われてくる。


こういった問いに答えるべく、ヨガの実践を続けることで

あなたの生徒達が、それぞれの”自分のヨガ” を実践できるような空間(スペース、雰囲気)を、

創ってあげることができるようになる。



ポールは、折に触れて、言葉を変えて、

この点を強調していました。


今後も、これらの問いを私自身の課題として、

ヨガを続けていくことになりそうです。





ポールの YouTube画像のリンク、

陰ヨガDVDや、著作については、こちらの過去ログをどうぞ。


【DVD】ポール・グリレー「Yin Yoga」より




<おまけの写真>


ポールの板書です。

内容は・・・・


「身体を酷使しすぎても、使わなさ過ぎても、健康にはよくない。」


「痛みは主観的なものであり、

世の中には ”パンダちゃん”と”黒い騎士” (痛みに弱い人と強い人の比喩)がいる」


そこで、指導者としての役割とは?

という話になったのですが、

このテーマで、ポールは笑いニコニコ を取って、

参加者一同、爆笑の渦でしたよ。


こうして、ワークショップの間中、たびたび
お茶目な一面も覗かせていました。





カラダをのばすとココロがゆるむ ~ シンガポールで YOGA ヨガをしながら考えた-Paul TT3