トラストバロメーター調査結果から見る信頼性の変化 | IT企業のPR

トラストバロメーター調査結果から見る信頼性の変化

エデルマンでは、第10回目となるトラストバロメーター調査の結果を先週発表しました。これは世界中のオピニオンリーダーを対象に実施している年次調査で、信頼している組織・機関や企業、情報源、各種組織・機関の信頼性などの変化を毎年調べています。

今年の調査結果で興味深かったのは、Capoteさんがブログでとりあげてくださったように、「企業の情報源として誰を信頼しますか」という質問に対して、「友人や仲間」を信頼する割合が2008年の45%から25%(USの場合)に低下したことでした。テレビや新聞も似たような割合で信頼する割合が低下していますが、友人や仲間を信頼する割合が低下したのは以外な結果でした。その低下の原因として考えられるのは、Capoteさんがブログで解説してくださったように「仲間同士の繋がりの希薄化」などによるのかもしれません。

その一方で、人々がより専門家の意見を求めている傾向が高まっていることが調査で判明しました。増加し続ける情報を自分で取捨選択していかなければならないため、質の良い情報を提供してくれる専門家を求めているためと思われます。

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上記のグラフが示すように、企業情報を発信する専門家として信頼できる人としては、「自分と同じような人」を信頼する割合は若干下がっていますが、CEOや学者、業界アナリストなどの信頼があがっています。

これらの結果が示すことは、企業が広報をしていくうえでCEOや従業員、業界アナリストなどの専門家が、より積極的に専門性のある情報発信をしていく必要性が高まっていることを示唆しています。

エデルマンの調査で75%の人が「ある企業の情報を信頼するのに3回~5回メッセージを聞く必要がある」と回答していますように、企業情報を信頼してもらうためには様々なチャンネルを通じて3回~5回メッセージを伝える必要があります。

そういった意味で、企業は信頼を獲得するために、従来からのメディアだけでなくて、CEOや従業員などが積極的にソーシャルメディアなどの様々なチャンネルを通じて専門性のある情報を発信し、ソートリーダーシップを確立していくことが重要になってきていると思われます。