アンチャーテッド2をプレイして思ったことが、1の問題点を2でキチンと修正していること。

このゲームは地上を走りまわるよりロッククライミングしている時間のほうが長い。
常に高所の狭い岩場をす~いすい移動する感じ。
これは1の時からの特徴でもあるが、1と2の違いは操作方法の見直しだ。

1の時は小さな出っ張りから出っ張りへ移動するために
毎回ジャンプボタンを押す必要があった。手を伸ばせば届く距離でもジャンプ。
しか勢いで連続ボタン押ししてしまうと谷底に向かってネイトがジャンプ…死。
1はこの操作ミスが多かった。

そこで2では隣り合う足場ならスティックを倒すだけで移動するようになった。
ゲームをプレイした人ならわかると思うが、流れるような上り下りをしてくれる。
そして少し離れた場所へ飛びつく時も間違った方向へのジャンプが極力出来ないようになっている。

一定方向にしか飛ばなくなったのでは一本道アクションになったと勘違いされるが、
逆に飛び乗れる場所・移動出来る足場ならトコトン歩き回れるし、
またそういう場所が1に比べて格段に増えている


ある雑誌のレビュアーは
ぱっと見行ける場所が分からず戸惑う場面があった」と書いている。
が、これではアンチャーテッド2を正しく表していない。
行ける場所が沢山あるため「探索する楽しさ」が増えたのだ。

たとえば1の時にはストーリー上で通る道筋にちょこんと"宝物"が落ちていた。
しかし、2の場合"宝物"の為にわざわざ専用のエリアを作ってある場面が多い。
え?こんなトコロ行けたのか って先にはまず"宝物"が置かれていて
マップを隅々まで探索してくれた人へノーティドッグからのご褒美」なのである。

しかも、一度とった"宝物"は新規でプレイしない限り再配置されないので
無駄(とは思わないけど)な寄り道をしなくて済み、一層ストーリーに集中出来るのである。
そして先に書いた誤操作が起こりにくくなっているためこの"寄り道"が楽しめる。

レビュアーの言った「行ける場所が解らない」ではなく
行ける場所ならとりあえず行っちゃえ」精神なのである。
2回目以降は正解ルートしか行かなくなるんだし、
初回プレイでうろつくことが「探検」でネイトは「トレジャーハンター」なのだから。


ネイトがホテルのプールで泳ぐとイキナリ「水泳I」メダル(特定の行動で評価されるオマケ)が貰える。
なぜ泳いだのかと問われると「そこにプールがあったから」としか答えられないが、
ゲーム内容には全く関係ないのにノーティドックから良くやった!評価される。

そしてユーザーが「泳いだら何かもらえたことを確認するため、もう一度プールに入る」と
2つ目の「水泳II」メダルがもらえる。

そう、ノーティドックはユーザーが2回跳びこむことさえ予想(と言うか必然?)して
ユーザーの遊び心に対してメダルという形で答えるのだ。「遊んでくれてありがとう」と。


人と人同士の予測がつかない戦いは確かに面白い。
今のFPSの大半はその「偶然性の面白さ」を体験出来る「広場」を提供しているに過ぎない。

しかし、本当の面白さって緻密に計算された上に成り立つものだ。
東京ディズニーランド面白いと思える人ならわかると思うが
こんな細かい所まで考えられて作られているんだ~」と関心出来るモノが多い。

この「緻密に計算された」驚きは一回しか体験出来ないかもしれないが、
お客は制作者達の手のひらの上で「あー面白かった」と言いたいのだ。


FPSゲームが好きって人に「どこが好きなの?」と聞いてもハッキリとした答えが返ってこない。
それはFPSが「偶然面白かった」の連続で成り立っているからだ。

「昨日は楽しめたけど、今日は全然勝てなくて面白くなあかった。」
勝ち負けで面白さが変化するのは"ゲーム"として間違っているんじゃないのか?
制作者の範疇を超えた部分が「面白さ」じゃ制作者はどこが「面白い」のかわからず
次の作品を作るのに参考にならないんじゃないか?


なーんてめんどくさいことを毎回考えながらプレイしてるわけじゃないけど
面白いゲームに出会うたびに「面白さとは何か?」を考えさせられますね。

アンチャーテッドシリーズのためにPS3を買えなんて言わないが
PS3を持っているなら是非プレイしてもらいたい。

そしてアンチャーテッドシリーズがやりたいからPS3を買ったって人がいると
それがノーティドックへの最高の賛辞でしょうね。




ちなみに私は
サイキックディテクティブシリーズ「AYA」がやりたくてFM-TOWNS買いました。



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