透明にする | パワカンのブログ(輸入車個人輸入代行)

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日本 アメリカ 人と車。日本の将来を考えます。

いつもご覧戴きありがとうございます、パワーカウンティです。


少しずつでもコラムを書いているのですが、下書きばかり増えてしまってなかなかひとつのタイトルが完結しない今日この頃です。


お客様の対応が遅れているにも関わらず、ブログはしっかり更新...するなんて気にはなりませんのでご安心を。


納車、調査、ひとまず落ち着いたところです。


さて、日本とアメリカの考え方。

それは、透明性ではないでしょうか。


どんな部分が透明であるか、書いてみることにしましょう。


まず、アメリカのディーラーのオフィス。どこに行っても、ガラス張りで仕切られている。密室で何をされているか分らない...なんて事はなく、病院も同じです。とても見晴らしがよい。日本人には、きっとこれが落ち着かないのでしょうが、慣れれば内部、外部でとても健全な取引が可能になり、結果的にとても快適な契約がなされるはずです。だからこそCAR FAXやAUTOCHECKなどが普及し、明確な取り決めが求められる国でもあるのです。視覚化するというのは、そこに理屈や筋を通す必要があります。だからこそ、ガラス張りと言うのは快適かつ合理的に感じているのです。あとから辻褄を合わせたり、批判される事がないのです。堂々と胸を張ることができます。


しかし、日本は人種的にまだまだその域には達していないように思えるのです。何かと隠したがる。クレームに弱いとも言えますが、はっきり自己主張が出来ない面があります。特に自動車に関してはその感が強い。知らないうちに遂行される。


今や、突起物規制と銘打って、直径5mmの円形の曲線を自動車に求められるようになりました。この規制値は、驚く程に自動車のデザインを攻撃してきます。例えば、現行エスカレード、ナビゲーター、マスタングなどのエンブレムは突起物として考えられ、純正グリルでさえもその規制が適用されます。もっとわかりやすく言うと、現行のナビゲーターはグリル、ボンネット、エンブレム、フォグランプは視認角度不足で点灯不可、マスタングは全てのエンブレム、グリル、フロントロワバランス、リアスポイラー、マフラー、Cピラー。他、殆ど全ての車両に当てはまるのが、ワイパーのアーム部分。しかし、国産車で規制値に合わない物があっても「認可されている時点で規制外」とされる。LEXUSのエンブレムはマスタングのそれと同じく、鋭く厚いにも関わらず...なのです。何が言いたいかと言うと、こういうことです。規制値から大きく外れているもの、これは何を隠そうナンバープレートです。気を付けて取り付けないと手を切る事もあり、どちらかと言うと車の一番先端に位置するもの。とても重要な部位なのです。しかし、彼等はナンバープレートは規制外として、自分達は何もしないで民間には厳しく規制を押しつける。まずは自分達のすべきこと、出来ることをやる....などと言う意識はないのです。


つまり、ナンバープレートと言う危険部位を対象外にするこの突起物規制は、安全向上のために施行された物ではない、という事が言えます。では、何の為に施行されたものでしょうか。「ナンバープレート規制外」「認可を受けたもの(つまり国産車)は規制外」「輸入車は規制対象」という観点から、彼らの狙いははっきりしています。外国商品の排除に他なりません。しかも、関係者にしか分らない方法でどんどん規制を設ける。

ここまで来ると、暴走、謀略と言っても過言ではないのではないでしょうか。皆さん、こんな馬鹿げた規制が知らないうちに施行されていると言うのが今の日本の仕組みです。国民に是非を問うことなく、好き勝手に施行する。


それでも、MADE IN JAPAN 万歳!!と両手を上げる方は沢山おいでかもしれませんが、しかしこれで日本が外国と対等に競争など出来るはずがない。日本ではまだまだ韓国製品が輸入されて来ないため、日本製品NO1と勘違いされているようですが、SONYはもうLGに追い越されてしまった。そういう状況です。


日本が日本企業を保護したがために、外国の常識を知る術さえ知らない。日本では、軽視されているトヨタリコールの問題。田原 総一郎氏でさえ、マスコミがトヨタに気を使った報道をしすぎると、某雑誌で本質を見ぬけない日本を警告していましたが、その通りなのです。


フォードがクルーズコントロールサーキットから発火すると大量のリコールを以前発表した際、米国で起きた発火事案はごくわずか。人的被害無し、しかも原因不明。しかし、リコールとして新しいものに交換するように全米に通知しました。それとトヨタの今回の件、比較すると大きく異なるのです。トヨタの言い訳としては、死亡事故が上がっているにも関わらず、原因不明としてリコールを提出しなかった。原因が解明できるまでに、死亡事故を放置して良い物?そこに正直さや誠実さをアメリカは感じえなかったと解釈できます。


今までの日本人の誠実さや真面目さと品質が直結して評価されてきたのです。品質の問題は、欠陥と隣り合わせであるのですから仕方がない事なのです。しかし、不正直な対応や不誠実さには、誰もが怒りを感じるのは当然の事なのです。「遺族に対してどのように対応していきますか?」という問いに「誠に遺憾です」と言う社長の言葉を聞いて、企業家ではなく政治家であるとの思いを強くしたのです。


実際に、アメリカで仕事をする一日本人として、今回のトヨタ社長の対応の結果、私達日本人がどういう対応を受けるかと言うことに危惧しているのです。


何故こうなったのか?日本は未だに外国を知らない国家であるがために、日本で通用するごまかしが、そのまま通用すると思っている。


そこが透明性の問題なのです。生ぬるい体質が世界から遅れを取るのです。


日本は、自動車を食い物にして私腹を肥やす良い口実を作れる場でもあるのです。

規制を増やして、外郭団体に利益を落とす、天下りの温床でもあります。そんな環境で重要な役目を持った人間が、まともに外国に太刀打ちできるはずがない。自分の利益を考える前に、企業の繁栄を優先すべきなのです。


今月4月より、更に加速走行時の騒音規制が施行されました。私達の扱う自動車には一通り必須とされます。この規制をクリアーするためには、試験を行う必要があります。今までの排気ガス試験として23万円程度掛かっていた物と同じように、試験費として10万円以上のコストが掛かるようになりました。


排気ガス試験は、輸送技術協会が管理してきました。

http://www.ataj.or.jp/pdf/yakuinn.pdf

そして、今回は横に交通安全研究所なる団体を携えています。

http://www.ntsel.go.jp/disclose/file/keireki.html


元国土交通省、元運輸省やら、非常勤の理事が沢山おでましです。非常勤の理事?利益を上げながら国の補助を受けてやりたい放題です。


事業仕訳?と躍起になっても、手の届かない、見えない部分で国民からお金を吸い上げるのですから、かないません。


それにしても、事業仕訳しながら同時に天下り先をこうして設置しているのですから、民主党の目は節穴なのか、やっぱり事に隠れて水面下で企む悪い癖の同類項なのか。


もっと日本の皆さん、公に「自分達を疑う、磨く」精神を主張していくべきではないでしょうか。なんだ、俺たちの国は、こんなに下らない事に利用されている国なんだと、憤りを持ちつつ声を上げていく必要があります。


「日本は進んでいる」と裸の王様になりかけています。しかし外国を見てみると、もはやそうではない事に気付きます。諸外国の競争力には驚くものがあります。気がつくと、大英帝国の如く、過去の栄華とも言われる道のりに帰しています。


「おい、政治家!もっと俺達に競争させろ!」と国民が声を上げない事には、外国に引き離されては距離を戻すチャンスを失う日もそう遠くないのかも知れません。


もっと真剣に声を挙げて行かなければと痛切に感じつつ、パワーカウンティの戦いに日々は続きます。

その切は、皆さまもご協力をお願い申しあげます。


パワーカウンティ

高久 豊