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韓国で北朝鮮koryolinkの電波を捕捉

韓国へ渡航した際に北朝鮮との実効支配地域を分ける軍事境界線を訪問した。

軍事境界線付近を訪問した理由は北朝鮮のkoryolinkのネットワークを検出するため。

北朝鮮側で韓国側のモバイルネットワークが届いてしまうことがあるため、その逆も十分にあり得るはずと判断した。

色々と話題の北朝鮮を一目でも見たいと思う人が多いせいか、軍事境界線付近は日本人や欧米人も含めて多数の観光客で溢れていた。

おそらく、koryolinkのネットワークを検出するために訪問したのは私くらいじゃないかと。

実際に北朝鮮を訪問した私から予め申し上げておくが、韓国側から北朝鮮を見ても北朝鮮のことは分からないので、本当に北朝鮮を見たければ韓国側から眺めるのではなく北朝鮮に渡航することを推奨する。

日本政府は北朝鮮への渡航自粛勧告を出しているが、渡航自粛勧告は法的拘束力を有さないので自己判断で。

さて、本題に話を戻しましょう。

まずは、koryolinkのネットワークを検出するためには電波が入るエリアである必要がある。

北朝鮮を訪問した際に、開城市はkoryolinkの電波が入り、板門店は入らないことを確認している。

板門店は北朝鮮の電波も韓国の電波も入らないようになっており、意図的に電波が入らないようにしていることが分かった。

このことより、板門店でkoryolinkの電波を検出することは非常に難しく考える。

逆に、韓国の電波が入る場所であれば、板門店のように電波関連の管理が厳しくなく、koryolinkの電波が届く可能性が考えられる。

そのため、下記を条件にkoryolinkの電波が入る可能性がある地点を検討。

・韓国の電波が入る (電波が入らないよう制限していない)
・開城市が近い (開城市はkoryolinkのエリアであることを訪問時に確認済み)
・開城市の見える (遮蔽物がないと遠方捕捉する可能性がある)

これらの条件を満たす地点が都羅山駅~都羅展望台付近である。

都羅山駅には北側の次の駅は北朝鮮の開城駅である。

線路だけではなく開城工業団地へ続く道路も開通しており、山などの電波を遮る遮蔽物がないのである。

ちなみに、都羅山駅には北朝鮮へ向かうためのイミグレーション的な施設も用意されており、その入り口には北朝鮮の象徴的な白頭山天池の絵が掲げられている。

全く使われていないせいか施設はピカピカ。

いつか、ここから北朝鮮に行ける日が来れば、と思ったり。



都羅山駅構内は屋内なのであまり期待できず、北朝鮮との距離的には都羅展望台の方が近いことからも都羅展望台の方が期待大である。

事前情報通り都羅展望台からは開城工業団地や開城工業団地へ通じる道を行き来する車列を確認できた。

北朝鮮の国旗も見られ、4ヶ月前は向こうからこちらを見ていたんだなと。



そして、ネットワークを検索。

やったよ!

仮定した条件がビンゴだったのか、koryolinkのネットワークを捕捉。

467-06がkoryolinkのW-CDMA。

koryolinkは467-05と467-06の2つであることを北朝鮮訪問時に確認しているので、koryolinkのネットワークで間違いない。

同時に450-05と450-08も検出している。

450-05はSK TelecomのW-CDMA、450-08はKTのLTE/W-CDMAである。



ネットワークの検索に使用した端末はLG Optimus Vu: II LG-F200Kで、PLMN番号が表示されるのも嬉しいところ。

PLMN番号はMCC+MNCで構成されており、最初の3桁はMNCということで各国に割り当てられている国番号を示している。

467が北朝鮮で450が韓国。

朝鮮半島の北南のネットワークが並んで表示される様子には興奮せずにはいられなかった。

ということで、朝鮮半島の安定と世界平和を願う!